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23年 バックナンバー

定期健康診断報告書と時間外労働時間の数値について

特別相談員 橋口 良紘
(担当分野:産業医学)

  定期健康診断報告書について

  労働基準監督署あてに定期健康診断結果報告書を提出する時期が迫ってきました。産業医として署名を求められることでしょう。この時、注意してみる数字があります。 「所見のあった者の人数」、「医師の指示人数」、「在籍労働者数」「受診労働者数」などです。
   「所見のあった者の人数」は各健康診断項目の有所見者の合計ではなく、各検査項目のいずれかが有所見であった者の人数を記入することになっていますので、表の「有所見者数」を合計した数字とは異なります。
   「医師の指示人数」は要医療、要精密検査など医師による指示のあった者の数を記入することになっています。要治療継続も含まれます。
  健康診断機関に定期健康診断を依頼すると、コンピューター処理によりこれらの数字は埋められます。「所見のあった者の人数」の欄に、他機関や病院などで受けた健康診断や人間ドックのデータを用手的に追加するとなると大仕事になります。法定項目だけの有所見を拾い上げねばならず、法定項目以外で「要精密」などになったものは「医師の指示人数」に加えないなど処理が大変煩雑になるので、健康診断機関が出した数字だけ記載して報告されていることがあります。事業場全体の状態を示しているわけではなくなります。この場合、「在籍労働者数」と「受診労働者数」を確認する必要があります。実際は全員に定期健康診断を行っていても受診率は落ちるはずです。
  こういう報告書にもとづいて、定期健康診断の有所見率などの統計がつくられるので、正確な報告書を作成するように指導しなければなりません。
  平成20年度に始まった第11次労働災害防止計画では、健康診断の有所見率の増加傾向に歯止めをかけ、減少に転じさせるとしていますが、平成22年度は52.5%(全国)と上昇傾向に歯止めがかかりません。抜本的な妙案はないものでしょうか。

面接指導のための時間外労働時間の算定方法について

  労働者の健康管理を徹底するために、長時間にわたる時間外・休日労働を行った労働者に面接指導を行うことになっています。「長時間」についてはひと月当たり100時間、80時間などの区切りがありますが、その時間の算定はどうすればいいのでしょう。
  指針では、毎月1回以上、一定の期日を定めて行うよう指示されています。「休憩時間を除き一週間当たり四十時間を超えて労働させた場合におけるその超えた時間」(時間外・休日労働時間)と定義し、「ひと月」あたりの時間外・休日労働時間の算定方式が下のように示されていますので、暦の月で算定するのが便利のようです。

月の時間外労働時間=1ヶ月の総労働時間-その月の総暦日数÷7×40

  (休日労働時間は含め、有給休暇は除外する。ひく部分は法定労働時間で、どんな会社・職種でも30日の月は171、31日の月は177)
  このように時間外労働時間は総労働時間によって決まります。総労働時間はタイムカードやICカードから算出するのが一般的でしょうが、使用者が自ら確認したり、自己申告によるものがあります。注意が必要なのは、日々の時間外労働時間を合計するのではなく、上記の式から算出することです。

  ご意見のある方は鹿児島産業保健推進センター(電話:099-252-8002)へ。
                                                                                  橋口労働衛生コンサルタント事務所


平成23年12月 第726号 掲載
「産業保健の話題(第124回)」

 

酸欠災害を防ぐ

基幹相談員 黒沢 郁夫
(担当分野:労働衛生工学)

  酸欠空気は目に見えなく、臭いもしない、人間の感覚では酸欠空気の存在を判断できません。酸欠空気を吸入した場合、酸素濃度によりますが、生命にかかわる重大災害に及びます。こうした酸欠災害を防止するための対策について、内容を吟味したいと思います。

  まず、講習会を受講した作業主任者の選任が必要で、これは法的に義務付けられています。ここで大切なことは、選任された作業主任者が、その職務を励行できるようにすることです。業務内容は①作業方法を決定し、指揮する。 ②酸素濃度を測定する。 ③器具・設備を点検する。 ④保護具の使用状況を監視すること、となっています。
  特に、事業者は作業主任者が、これらの職務を果たす権限を与えることが必要です。又、権限を公司できる人選をする必要があります。仮に、身勝手な行動を取る先輩等に遠慮して、必要な指示が出来ず、災害に至ることがあってはなりません。

  次に、酸欠災害防止は、一部の人が酸欠の知識があるだけでは、防ぐことができません。作業者全員が酸欠教育を受けて、理解していることが重要で、知らないで作業をしている人がいてはなりません。 自分の身は自分で守ることを前提に、酸欠の知識習得は必要不可欠です。そのためには、法的に定められていますが、特別教育として社内で教育するなり、講習会に参加するなりして、全ての酸欠作業従事者を対象に教育に取り組むべきです。
  酸欠の知識がないために災害に至る事例が多く、ましてや、二次災害に至る事例は、食い止めなければなりません。災害事例の中に、酸欠の知識がなく、体調不良と安易に捉え、作業を継続した結果、重大災害に至った例があります。それだけに、酸欠作業主任者以外にも作業者全員が酸欠の知識を給有することは、重要なことです。

  それから、作業開始前に酸素濃度測定を行い、良否を判断することになっています。この場合、作業場の形状に注意する必要があります。人が行動する範囲が対象で、換気しにくい場所等の見落としがないように特に注意すべきです。又換気についても、一定時間換気をした後、再度測定を確実に実施して、確認することが必要です。
  測定は資格のある作業主任者が行うことになっています。それは測定が重要なことであり、責任が重く期待されていることに他なりません。測定に際して、場所によりますが、自問自答し、測定箇所に漏れがないか、酸素濃度十八パーセント未満の場所が他に存在しないか、自分自身で納得し、自信を持つ慎重さが必要と痛感します。

  更に、配管取り換え工事の際に、誤操作で不活性ガス等が噴出し、瞬時に酸欠状態が形成されます。この場合、作業開始前に作業手順をミーティング等で再確認するなど、直前で危険意識を高めて作業に臨むことが、特に求められます。
  最後に酸欠災害防止の主な対策項目は次の通りです。①酸素濃度測定実施 ②換気実施 ③作業主任者の選任 ④特別教育実施 ⑤保護具着用 ⑥作業手順確認です。

  これらの対策は過去に発生した災害が、再発しないための重要な対策です。決して形式的な取り組みであってはなりません。対策の内容を熟知して、実施すれば、災害を未然に防止できることを確信しています。


平成23年11月 第725号 掲載
「産業保健の話題(第123回)」

 

東日本大震災の復旧・復興における産業保健

特別相談員 青山 公治
(担当分野:産業医学)

  東日本大震災の発生当初の被災地は積雪がみられていたが、半年が過ぎ、テレビでは復旧・復興の兆しが少しは見えてきたように感じられる。災害発生直後から消防隊や自衛隊により復旧活動が始まり、それと同時に医療救護班や被災した医療施設等への医療支援隊が全国各地から派遣され、さらには、多くのボランティアの人達による復旧・復興に向けての支援活動が始まった。
 
  その様な中、大震災発生1週間後に、(財)労働科学研究所がそのHP上で、東日本大震災安全衛生関連情報と題して、次の記事を掲載した。「 (前略) 財団法人労働科学研究所では、できる限り正確な情報発信につとめます。労働関連の震災ストレス対策、過労と休息、作業時の安全確保策、粉じん防護策、放射線の影響対応等をはじめとする、救助ならびに復興にあたっての労働安全衛生情報を現場及び後方支援されている方々に提供していきたいと思います」と。そこには企業や事業場の安全衛生担当者、産業保健スタッフ向けの情報を掲載している。また、日本産業衛生学会のHPには「東北地方太平洋沖地震・東日本大震災への対応について」と題して、被災者およびその家族、被災者を支援するために働く人々の健康を守るために、産業保健の観点からその具体的な対応策を示している。産業保健専門職集団として、蓄積してきた様々な産業現場での経験とノウハウを活用して、復旧・復興に携わる人達への安全衛生対策を講じていくとしている。
  
  一方、厚労省では、厚労省労働基準局から都道府県労働局労働基準部に対して「災害復旧工事における労働災害防止対策の徹底について」と題して、関係事業者、業界団体等に対し必要な指導・援助を実施するとともに、災害復旧工事の実施に伴い、被災者等が健康障害や災害に遭わないように、関係自治体とも連携の上、必要な周知、注意喚起を実施するよう通達を出している。また建設業関係団体等に対しては、具体的な労働災害防止対策への取り組みを要請する通達を出し、平易なリーフレットの配布も行っている。
   だが、災害時には被災地の行政や事業所の災害対応能力も低下するなかで、周辺自治体、企業、団体あるいは個人ボランティアなどの多くの組織が支援活動にかかわるが故に、二次的な災害や健康障害を防止するために必要な産業保健活動が現場の作業員の一人ひとりまで反映するのは容易なことではないと推察される。災害時の多くの組織活動の中に、働く人の健康を守る産業保健の観点を外さないプロセスが必要である。  
  ごく最近の朝日新聞に、米同時多発テロで崩壊した世界貿易センターで救助活動に参加した消防士は、そこで救助活動をしなかった消防士に比べてがん危険性が19%増したという7年間の追跡研究の論文が英医学誌ランセットに発表されたことを記事にしていた(原論文を読むと統計学的有意性はなかった)。これまで粉じんによる呼吸器系障害は報告されてはいたが、「直ちに健康影響はない」の言葉が心に刺さった。

 


平成23年10月 第724号 掲載
「産業保健の話題(第122回)」

 

災害後のメンタルヘルスと人間の絆(PT-G)

基幹相談員 久留 一郎
(担当分野:カウンセラー)

  今回の東北関東大地震は、2万人を超える死者、行方不明者を出しており、阪神淡路大震災をはるかにしのぐ大災害になった。現在ライフラインの危機支援から徐々に心理支援のありかたに移行していくものと思われる。特に、原発周辺で活動する自衛隊や消防などの救援隊の心理支援は重要であり、支援者が被害者になる危険性も十分考えられる。

  鹿児島県においては、多くの死者と大きな被害をもたらした1993年の8.6水害、1997年の震度6の北西部地震、同年21名の死者をだした出水市土石流災害、昨年の奄美大島の水害、今年になって新燃岳爆発による被害など自然災害による被害が後を絶たない。
  1993年の8.6水害においては、甲突川が氾濫し鹿児島市内の国道3号周辺1200戸が浸水の被害を受けたことは記憶に新しい。また、竜ケ水周辺で国道10号・日豊本線の寸断により、およそ2500名の人々が取り残され、みんな海の方に逃げるしかなかったという。この時、どこからともなく、民間の漁船やフェリーが現れ、迫ってくる土石流から一刻を争って助けを求める人々を救いだした。この話は後に感動的な出来事としてドキュメンタリー番組で放映された。誰からの命令でもなく一般市民の自発的助けあい、「災害が人の絆をつくる」といわれるように、人間の持っている生きる知恵として語り継がれている。
  チリ地震の場合も閉じ込められた落盤事故の現場では、沈着冷静に的確な方法(智恵)で被災者は「人間の絆」を深め、33人全員が救出されたことが思い出される。
北西部地震では3月26日と5月13日に震度6の二度にわたる強震が襲った。長期間にわたる余震は人々の不安を募らせており、自宅にいるのが怖いという周辺の高齢者たちはイチゴ畑の「ビニールハウス」の中で「自分の不安感や恐怖感をお互いに表明」しながら心を落ち着かせていた。柱も壁も屋根もないこのビニールでできた「家」が最も安全で安心できる場所だと教えてくれた。高齢者の生きる知恵として自然発生的な「デブリーフィング(トラウマの予防的な方法)」を生みだしていた。
  アウシュヴィッツ捕虜収容所から生き延びた精神科医のフランクル先生は、悲惨な状況においても人間の「生きることへの意思と責任」が明確であれば、「生きる力」になるという。予測のつかない、危険な状況の中で働く支援者、救援隊のメンバーは、職業的ともいえる惨事ストレス(CIS)を被りやすいという。しかしながら、彼らの多くは惨事の状況に身を置きながら、自分の力でストレスやトラウマを回復させている。

  トラウマからの復帰、人間の持つ回復力という概念で、「レジリエンス」という考え方があり、これについては平成21年11月号で触れた。さらに、「PT-G(Post Trauma Growth)」という概念が明らかになってきた。災害を体験した人間がやがて心理的に成長し、精神的にたくましくなるという臨床的事実があることを知っていただきたい。すなわち、人間が自然に備えている自己治癒的能力(メンタルヘルス能力)ともいえる。


* 引用資料(鹿児島労基 №633 「災害と人間の絆(久留一郎)」より引用)


平成23年9月 第723号 掲載
「産業保健の話題(第121回)」

 

職場復帰支援〈リワーク支援〉の活用

特別相談員 野添 新一
(担当分野:メンタルヘルス)

  わが国における自殺者は、1998年に年間3万人を超えてから減ることなく同じ状態が13年間も続いている。その中で、注目せねばならないのは働き盛りの40-60代が多いことである。
  ともすれば失業者や無職者に目が向けられがちであるが、働き盛りの人たちが自ら命を絶つということほど辛いことはない。関係する人たちは、社会システムの変化とそれによる人間同士の繋がりの貧弱さなどの影響についてお互い話し合う必要があろう。多くは熾烈な競争下での対人ストレスや過労などの外的要因、また自らも弱みを身近に打ち明けられない(抑圧)とか過剰適応などの内的要因でストレスを蓄積する。
  労働者の年間約8千人の自殺者の5-10倍の者がこのような問題に直面しているとされ無視できない。そのため、うつ病などのストレス関連疾患の治療では、薬物だけですべてが解決することはなく対人関係の改善、ストレス対処力の向上、サポートシステムの再検討や構築など多元的方法が必要となる。
  慢性化要因には対人関係や再適応への不安・恐怖の関わりが多い。彼らは休養や薬物治療で回復に向かっているようでも、いざ復職段階に入ると心身不安定に陥ってしまい、再び休まざるをえなくなることが多い。それには発症当時の極度の疲労感、苦悩感、上司の叱責による恐怖感、会社の雰囲気や将来への不安などが条件づけされ固着していると思われる。

  これらの指導には、現実場面での脱感作療法や復職に向けて段階的に慣れさせていく(慣らし勤務)方法が大切であるが十分とはいえない。

  最近この問題への対処法として、独立行政法人 高齢・障害者雇用支援機構(鹿児島障害者支援センター)が発足し活動を開始している。
  この復職支援は心身とも回復し、復職したいとの気持ちを持てるようになった段階で適用される。筆者も既に数人の参加をお願いしているが経過は良いように思われる。
  利点として、「生活リズムの立て直し」「ストレスへの対処方法」「リハビリ出勤」などを通して段階的に適応力を高めていくことにあるが、なによりも参加メンバー同士による集団活動,おそらくグループでの各人〈若者からベテランまで〉の体験による発言などをみんなで共有できることが自らの気づきを深め、自信となるようで、それらは医師と患者の一対一の場面では体験できぬことであろう。誤った認知の修正などについても個人指導も受けられるようで、再発を繰り返す患者には勧められるべきである。
  これらの制度が求められる背景には1980年代以降、集団から個のシステムへの社会変容、なかでも人間関係の希薄化と体験不足による社会性の低下、急速な技術革新が進む中で年齢を問わず常に再学習を要請されている現実も関係していよう。関係者の一層の理解と協力によってこの制度が働く人たちのうつ病慢性化や自殺の予防に役立つことを願っている。


平成23年8月 第722号 掲載
「産業保健の話題(第120回)」

 

「脳・心臓疾患及び精神障害等に係る労災補償状況(平成21年度)」の報告について

基幹相談員 前田 雅人
(担当分野:産業医学)

  今回は平成22年6月に厚生労働省から発表された「平成21年度における脳・心臓疾患及び精神障害等に係る労災補償状況」の報告をさせていただきます。

  まず労災として認定する「脳・心臓疾患」は対象疾患が決まっています。脳血管疾患なら脳内出血,くも膜下出血,脳梗塞,高血圧性脳症であり,虚血性心疾患なら心筋梗塞,狭心症,心停止,解離性大動脈瘤です。
  これらの疾患は血管病変が自然経過によって悪化し発症する,いわゆる私病増悪型疾患であると考えられるわけですが,労災認定の折には業務により明らかな過重負荷が加わることで,血管病変が自然経過を越えて著しく増悪し発症したとして判断されます。
  鹿児島でも昨年3月,鹿屋の元飲食店支配人(35歳)の過重労働による脳障害に対して和解がなされたことは先生方もご存じのことかと思います。この事例の時間外労働は月平均200時間を超えていたと報道されております。

  さて平成21年度の「脳・心臓疾患の労災補償状況」についてですが,請求件数をみたところ,767件と前年度より122件(13.7%)も減少していました。平成20年度から請求件数が減少に転じており,良い傾向です。
  一方請求に対する支給決定件数も293件と昨年よりも84件(22.3%)減少していました。業種別では請求件数,支給決定件数ともに「運輸業,郵便業」に分類される「道路貨物運送業」(請求113件(14.7%),支給65件(22.2%))が最も多く,職種別では請求件数,支給決定件数ともに「運輸・通信従事者」に分類される「自動車運転者」(請求145件(18.9%),支給84件(28.7%))が最も多い結果でした。
  年齢別では50~59歳の請求件数(279件,うち死亡83件)が最も多く,支給決定件数は40~49歳(90件,うち死亡37件)が最も多い結果となりました。
  支給決定の事案をみると,「1か月平均の時間外労働80時間以上」が262件(89.4%)とほとんどを占めており,業務の過負荷が「脳・心臓疾患」発症に大きく影響を及ぼしていることが明らかでした。特に産業医の先生方には,この年代の業種,職種の労働者の時間外労働時間数に御留意いただきたいと思います。
  ところで鹿児島県については,平成21年度の脳血管疾患の請求は9件,支給は2件,虚血性心疾患等の請求は3件,支給は2件でした。

  一方うつ病や仕事上のストレスなどが原因の「精神障害等の労災補償状況」についてみると,請求件数は1136件であり,前年度から209件(22.5%)も増加していましたが,支給決定件数は234件と前年度より35件(13%)の減少でした。
  業種別の請求件数では,「医療,福祉」に分類される「社会保険・社会福祉・介護事業」(66件,5.8%)が最も多く,支給決定件数では「建設業」に分類される「総合工事業」(15件,6.4%)が最も多い結果でした。
  職種別の請求件数では「事務従事者」に分類される「一般事務従事者」(187件,16.5%)が最も多く,支給決定件数では「販売従事者」に分類される「商品販売従事者」(27件,11.5%)が最も多い結果でした。
  年齢別では請求件数,支給決定件数とも30~39歳(請求364件うち自殺37件,支給75件うち自殺13件)が最も多く,前述の「脳・心臓疾患」と比べ,より若年層に多く,また業種,職種の順位も異なるものでした。また時間外労働時数とは明らかな関連性はないようでした。
  鹿児島県については,精神障害等の請求は10件(うち自殺1件),支給は2件でした。産業医の先生方には,「精神障害等の労災補償」につき,請求件数が22.5%も増加してきていること,30~39歳に多いことに注目し,労働者の心の健康にもご留意いただきたい。


平成23年7月 第721号 掲載
「産業保健の話題(第119回)」

 

うつ病とアルコール依存症の自殺予防対策

特別相談員 竹元 隆洋
(担当分野:メンタルヘルス)

  自殺者の増加は平成9年には2万4,391人であったものが、平成10年には3万2,863人に急増し、その後も3万人以上で推移していることはよく周知されている。厚生労働省もその予防対策には力を入れてきたが10年経過しても見るべき成果は上っていない。毎年の自殺者数を単純に平均すると毎日85~90人が自殺によって死亡していることになる。

  自殺の原因・動機としては、健康問題が最も多く、経済・生活問題、家族問題が多いこともよく周知されている。自殺の背景としての精神疾患に関する調査(飛鳥井:精神神経誌96:415-443,1994)では、生命的危険性の高い手段によって自殺を図ったが救命された自殺企図者(未遂者)の75%に精神障害があった。そのうち、うつ病が46%、統合失調症が26%、アルコール依存症と薬物依存症が18%、その他が10%であった。
  しかし厚労省は精神疾患の予防治療に対して具体的な施策を行ってこなかった。特にうつ病の病態として自殺念慮(自殺願望)がおこり、自殺がおこる危険性は十分に知られている。それに加えてバブル崩壊による長期間の不景気と社会不安はうつ病を増加させた。丁度その頃からうつ病の新薬が続々と製造され、それは一定の効果を示したが、薬だけで問題は解決しなかった。
  厚労省は新薬の効果に期待して楽観的に眺めていたのだろうが自殺者の数は減りはしなかった。自殺は社会背景を基盤に個人の価値観や人生観や死生観に左右される。このような考え方や認知及び観念は薬ではどうすることもできない。その治療には精神療法的な働きかけが欠かせない。

  厚労省はようやく重い腰を動かして、うつ病に対する「認知行動療法」を平成22年4月に保険点数に加えた。そして同時にアルコール依存症の治療にも特別な加算を設けた。アルコール依存症の治療は個人療法や集団療法などによって、多職種が関わって身体的・精神的・社会的な多角的治療が必要であることを日本アルコール関連問題学会が熱心に働きかけたことで厚労省もようやくアルコール依存症の自殺予防の重点対策として本腰を動かした。
  この加算は全国の精神科病院が注目したが、これには高いハードルがあって、一定の研修と実習を行った医師とコメディカルがセットになっていなければ承認されないものとなった。それでも全国の多数の病院から実習希望者が殺到している。私の病院を含め全国34病院が実習病院に指定され、昨年(平成22年11月)から実施されている。
  自殺者の実態を調べると、主として働き盛りである40代、50代を中心として中高年の男性の増加が目立っている。それはアルコール依存症の自殺者の実態と重なり、産業保健の重要課題である。


平成23年6月 第720号 掲載
「産業保健の話題(第118回)」

 

産業精神保健における4つのメンタルヘルスケアと産業医の役割

基幹相談員 長友 医継
(担当分野:メンタルヘルス)

  平成12年に公表された「事業場における労働者の心の健康づくりのための指針」やそれに引き続き策定された「労働者の心の健康の保持推進のための指針」(平成18年)では、事業場におけるメンタルヘルス対策として、「4つのメンタルヘルスケア」が継続的かつ計画的に推進されるように求めています。この「4つのメンタルヘルスケア」とは事業場におけるメンタルヘルスケアの具体的な進め方を示したものですが、その概略と産業医の役割について記述いたします(参考資料:メンタルヘルスケア実践ガイド、第2版、産業医学振興財団)。

1.4つのメンタルヘルスケア

「4つのメンタルヘルスケア」とは下記の(1)~(4)の4つを指しますが、これらのケアを推進することで、以下の点を実践いたします。

  • 職場環境を改善する。
  • メンタルヘルス不調者に対応する。
  • 休業したメンタルヘルス不調者の職場復帰を支援する。
(1)セルフケア

「働く人」自身がストレスへの気付きならびにこれに対処するための知識、方法を身につけます。また、自発的に相談をすることも求められています。そのためには、事業者は、以下のことを実施する必要があります。

  • 「働く人」に対してメンタルヘルスに関する教育・研修、情報提供を行う。
  • 事業場内の相談体制を整備する。
  • セルフケアの対象者に管理監督者も含めて対策を講ずる。
(2)ラインによるケア

ラインとは管理監督者を指しますが、ラインには下記の事項への対応が求められます。

  • 職場環境を把握し、改善する。
  • 「働く人」からの相談に対応する。
(3)事業場内産業保健スタッフ等によるケア

事業場内産業保健スタッフとは、産業医、衛生管理者、事業場内の保健師を指しますが、事業場内産業保健スタッフ「等」には事業場内の心の健康づくり専門スタッフや人事労務管理スタッフなども含まれます。
事業場内産業保健スタッフ等は、以下の点を実践いたしますが、産業医の役割については別記いたします。

  • 職場の実態の把握
  • 「働く人」の指導や相談に当たる。
  • ラインによるケアへの支援を行う。
  • 管理監督者にメンタルヘルスに関する教育、研修を行う。
(4)事業場外資源によるケア

メンタルヘルスケアを実践する際には、このことに関して専門的な知識を有する各種の事業場外資源を活用することが効果的です。また、「働く人」が相談内容を事業場に知られることを望まない場合にも効果的です。
事業場外資源には以下のような施設があります。

  • 各都道府県産業保健推進センター(メンタルヘルス対策支援センター)
  • 地域産業保健センター
  • 労災病院勤労者メンタルヘルスセンター
  • 都道府県等の精神保健福祉センター
  • 精神科のある医療機関
  • 登録相談機関
  • 日本いのちの電話連盟加盟センター

ところで、「働く人」が50人未満の小規模事業場では、事業者が独自に産業医を確保し、「働く人」に保健指導、健康相談などの産業保健サービスを提供することは困難です。このような小規模事業場においては、地域産業保健センターの活用が有効です。鹿児島県には以下の7つの地域産業保健センターがあります。

  • 鹿児島地域産業保健センター(鹿児島市医師会、いちき串木野市医師会、指宿医師会、日置市医師会、熊毛地区医師会)
  • 北薩地域産業保健センター(川内市医師会、薩摩郡医師会、出水郡医師会)
  • 鹿屋・肝属地域産業保健センター(鹿屋市医師会、肝属郡医師会、肝属東部医師会)
  • 姶良・伊佐地域産業保健センター(姶良郡医師会、伊佐市医師会)
  • 南薩地域産業保健センター(南薩医師会、枕崎市医師会)
  • 曽於地域産業保健センター(曽於郡医師会)
  • 大島郡地域産業保健センター(大島郡医師会)
2.産業医の役割

前述の通り、産業医は4つのメンタルヘルスケアの中では「事業場内産業保健スタッフによるケア」の一翼を担うことになります。事業場内産業保健スタッフにはそれぞれの役割がありますが、産業医には以下のようなことが求められます。

  • 事業場の心の健康づくり計画の策定に助言、指導等を行い、これに基づく対策の実施状況を把握する。
  • 専門的な立場から、セルフケア及びラインによるケアを支援し、メンタルヘルスに関する教育研修の企画及び実施、情報の収集及び提供、助言及び指導等を行う。
  • 就業上の配慮が必要な場合には、事業者に必要な意見を述べる。
  • 専門的な相談・対応が必要な事例については、事業場外資源との連絡調整に、専門的な立場から関わる。
  • 長時間労働者等に対する面接指導等の実施やメンタルヘルスに関する個人の健康情報の保護についても中心的役割を果たす。

因みに、産業医と主治医には表のような点で立場の相違があります。
表 主治医と産業医の立場の違い

主治医 産業医
患者側の立場 中立の立場
患者の治療が目的 事例性を通して予防と早期発見が目的
復職判定は症状の改善に注目 復職判定には業務遂行能力に注目
診断書の問題など連携が不可欠な事柄は多い。
お互いの立場の理解が必要
これらのことを実践するには多々困難な面がありますが、「絵に描いた餅」にならないためには、「できることから実行する」ことが肝要であると思います。


平成23年5月 第719号 掲載
「産業保健の話題(第117回)」

 

労働者に対するメンタルヘルスの増進

特別相談員 佐野 輝
(担当分野:メンタルヘルス)

  日本における自殺者は平成10年から13年連続で年間3万人を超える高水準で推移しており、人口10万人当たりの自殺による死亡率(自殺死亡率)も先進諸国の中でも突出して高く、深刻な事態が続いている。
  その中でも、労働者の自殺者数が年間8 千人〜9 千人前後で推移しており、また「勤務問題」が原因・動機の一つとなっている者は約2,500人となっており、労働者に対するメンタルヘルスの増進の対策の必要性が叫ばれてきた。

  厚生労働省では、平成22年1月、「自殺・うつ病等対策プロジェクトチーム」を設置し、「職場におけるメンタルヘルス対策・職場復帰支援の充実」を重点対策の一環として労働安全衛生法に基づき定期健康診断において、労働者が不利益を被らないよう配慮しつつ、効果的にメンタルヘルス不調者を把握する方法について検討すると報告した。
  また、同省は平成22年9月に、職場におけるメンタルヘルス対策検討会報告書を発表し、「一般定期健康診断の実施に併せて、ストレスに起因する身体的・心理的な症状・不調などについて医師が確認し、医師が必要と認める場合には、労働者が医師の面接を受けられるようにする」という内容を提言し、「メンタルヘルス不調に影響を与える職場におけるストレス等の要因について、早期に適切な対応を実施するため、労働者の気づきを促すとともに、職場環境の改善につなげるための一般定期健康診断とは別の新たな枠組みを導入することが適当」と指摘している。個人情報の保護等の問題から、新たな枠組みのメンタルヘルスチェックの導入が提案されたわけであるが、今後、この報告書の内容を踏まえ、厚生労働省では制度改正に向けた議論が開始される予定であり、労働者の健康を守るための方策の中でメンタルヘルス対策の重要性が高まってきたといえよう。

  さらに、厚生労働省では「みんなのメンタルヘルス総合サイト」というタイトルでホームページ(http://www.mhlw.go.jp/kokoro/index.html)をこのほど新たに開設した。
  このホームページには、「こころの病気」の一般向けの解説から精神保健福祉に係る我が国における行政施策や専門家向けのマニュアルやガイドラインに至るまで、様々な角度からのメンタルヘルスの増進支援の情報が掲載されており、医師としても一見の価値があると思われるので一度訪れられることをお勧めする。


平成23年4月 第718号 掲載
「産業保健の話題(第116回)」

 

産業保健における睡眠障害

基幹相談員 福迫 博
(担当分野:メンタルヘルス)

  一昨年の秋頃に、うつ病の啓発~自殺予防対策キャンペーンの一貫として、「お父さん眠れていますか」というテレビCMが放映されたのだそうだ。残念ながら、私自身は、テレビを観ることがほとんどないので、目にすることがなかった。
  不眠がある人とない人を前方視的に経過観察した研究によると、不眠がある群ではない群に比べて数年後に、うつ病に罹患する頻度が2~4倍になるとされており、不眠はうつ病の明らかなリスクファクターであると考えられている。
  うつ病者のほとんどが不眠を訴えることからも、上記テレビCMは正鵠をえており、今回、職場の事業者検診で質問項目に睡眠に関する事項が明記されると聞いている。

  ヒトがなぜ睡眠をとるのかについては、明確なことはわかっていないが、心身の疲労を回復することと記憶の整理・固定をすることが主たる目的であると考えられている。睡眠が不足・障害されると、脳機能と身体機能の低下が引き起こされる。
  すなわち、記憶・学習機能の低下、集中力・注意力の低下による事故(交通事故:致命的衝突事故の半数が居眠りによる,産業事故:スリーマイル島,チェルノブイリ原発事故など、8倍に増加という報告あり)発生率の増加,意欲低下,感情制御機能の低下,免疫力の低下,生活習慣病の増加(グレリンが増加し、レプチンが低下し過食傾向になる;糖尿病患者では不眠になると、耐糖能が低下し、インスリン抵抗性が増大;高血圧症の発症頻度増大)などを引き起こす。

  このように睡眠を確保することは、非常に重要なことであるが、現代の日本では3人に1人が交代勤務に従事し、50年前に比べると1時間程度睡眠時間が短縮しているというデータがあり、睡眠不足症候群に対して注意が必要である。
  私の印象に残っている症例としてあげられるのが、昼間の眠気と集中困難を訴えて受診された男性で、 検査の結果、閉塞型睡眠時無呼吸症候群と診断されたにも関わらず、nCPAPを拒否し、先日、追突事故を起こした人がいた。
  モダフィニールが早く適応承認になり効果が出ると良いと思っている。また、大量の睡眠薬などを服用後に夜間自動車を運転し、コンビニに食べ物を買いに行く人がいて、入院治療してもらったが、睡眠薬が減ることなく退院し、その後も同様の現象が起こるので、自動車の運転はしないように注意されていたにも関わらず運転してしまい、2名を跳ねてしまった(懲戒解雇になった)。医療従事者で、かなりの量の睡眠薬を常用し、転倒・骨折した人もいる。
  その他、枚挙に暇がないほどの症例があるが、睡眠薬の適正使用を願っている。メラトニン受容体作動薬は期待したほどの効果が得られていない現状であるが、当クリニックへの受診者層のバイアスによる影響も考えられる。

参考文献
  1. 睡眠障害の基礎知識:睡眠の生理から治療、職域における対応まで。社団法人日本労務研究  会、2008.
  2. 主要疾患に及ぼす睡眠障害の影響。Medicament News 第2033号、2010.

平成23年3月 第717号 掲載
「産業保健の話題(第115回)」

 

「ラインによるケア」の重要性

特別相談員 冨永 秀文
(担当分野:メンタルヘルス)

  教職員の長期療休者の中で精神障害の含める割合が6割を超えていることは有名である。
  また行政機関においても5割弱といわれており、産業保健においてメンタル面の対策は大きな課題といえる。
  職場のメンタル不全の大半はうつ状態や適応障害である。ここで現代の特徴としては、不況などの影響で業務量に対して人員配置がぎりぎりで余裕がないため、同じ課や係の中で一人が療休となった場合、同じ業務をしている人が休んだ人の分担まで引受けざるを得ない状態となり、そのうち今度はその人もダウンしてしまうことが結構あるように感じている。

  これに対する対策としては、係長や課長が目配りをして係や課全体で業務分担を見直すことが必要である。
  もう一つ感じている事は上昇志向の強い、やり手の上司が部下に対する要求水準を能力以上に設定して尻を叩き、部下がダウンすることもよくあるパターンといえる。
  この手の上司は挫折体験が殆どなく、「自分がやれたのだから他人も出来る」と思っている。またそのような上司は自分の上司からの評価を気にしていて、部下のメンタル面に対する目配りが乏しい傾向が目立つ、「一将功成りて万骨枯る」では問題である。
  職場のストレスチェックでも仕事量だけでなく、仕事のコントロール感(自己決定出来る割合の大きさ)が少ないとストレスも増大するとなっている。

  今回は2つの問題を指摘したが、いずれも産業保健の4つのケアの中の「ラインによるケア」の問題である。このような面から考えていくと、中間管理者を対象とした研修の必要性を強く感じている。 それも講義形式ではなく、数名単位のグループワークをしてロールプレイを取入れた研修がより有効であると思っている。


平成23年2月 第716号 掲載
「産業保健の話題(第114回)」

 

地域産業保健センターの統合問題

基幹相談員 瀬戸山 史郎
(担当分野:産業医学)

  本県に約8万1千強ある事業場の98%は従業員50人未満の中小零細企業であり、パ-トタイマ-や不安定な雇用契約で働く労働者や高齢者が多いのが実態である。さらに産業医の選任義務がないことや、経済的余裕がないことから事業主の産業保健活動への取り組みは不完全といわざるをえない。しかも従業員10人未満の事業場が実に82%を占めており、従業員比では32.1%(約21万人)を占めている。その殆どは飲食店やサ-ビス業などの家内工業が占めており、仕事が忙しいあるいは経済的理由等で検診や健康診断を受ける機会もないことが推察されるが、検診結果の報告義務も課せられていないことから、これらの人々の健康状態の正確な把握はきわめて困難な状態である。

  地域産業保健センタ-(地産保センタ-)は、このような50人未満の事業場の事業主及び労働者を対象に①健康相談窓口の開催②個別訪問産業保健指導③産業保健情報の提供を主業務として、各地区の医師会を主な委託先として労働基準監督署単位に全国347ケ所に設置され、本県でも県下に7つの地産保センタ-がある。
  そこでは、郡市医師会所属の産業医が上記の活動の他に最近では長時間労働者への面接指導、小規模事業場の労働者及びその家族を対象にセミナ-開催や働き盛り層のメタルヘルス支援事業などにも積極的に取り組んでいる。 ところが、昨年12月の厚労省の事業仕分けで、平成22年4月から地産保センタ-事業を都道府県単位で実施することが決められた。その理由として地区によって産業保健活動に温度差があるにもかかわらず、地区ごとに画一的に割り振っていた委託費を活動実績に応じて配分することが可能になることや事務の簡素化が図れる等が挙げられている。
  平成22年4月までに委託した都道府県医師会は37ケ所であったが、10ケ所の医師会は準備不足等で、委託を受けず、今年度は産業保健推進センタ-(産保センタ-)が受託し、医師会と協力しながら実施することになった。
  一方、産保センタ-事業についても行政刷新会議で見直しが行われ、現在、全国47ケ所に設置している産保センタ-を平成25年度までに約3分の1に集約化、財政支出も約3割程度に縮減という改革案が示された。日医が都道府県医師会に事前に実施したアンケ-ト調査では、地産保センタ-の統合で生じる連絡・調整などの新たなコストの算定がなされていない、謝金に対する見解が不統一、消費税が医師会の持ち出しで、大きな負担となっているなど幾多の問題点が寄せられた。
  また産保センタ-の見直しについても研修、物品貸与、産業医からの相談対応に支障が出る、メンタルヘルス対策など社会的ニーズの高い事業の実施が困難になるなどの反対意見が寄せられている。

  少子高齢社会に伴って就労人口が減少し続けるなか、産業保健活動の更なる充実が求められているが、今回の地産保センタ-及び産保センタ-事業の見直しで今後の産業保健活動が大きく後退する方向に向かうことが懸念される。


平成23年1月 第715号 掲載
「産業保健の話題(第113回)」