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~一緒に学ぼう がんのこと、健康のこと~

鹿児島県民総合保健センター
小門 未央子

鹿児島県で2017年にがんで死亡した人は5,270人で死亡原因の1位です。がんの部位別でみると男性で1位「肺」、2位「大腸」、3位「肝臓」、女性では1位「肺」、2位「大腸」、3位「膵臓」の順で死亡率が高くなっています。日本人の2人に1人ががんになり、3人に1人ががんで亡くなっています。がんは「他人事(ひとごと)」ではないのです。

県民総合保健センターでは県民の皆様に「がんのこと」や「がん検診の重要性」を理解していただき、「がん検診の受診率向上」につなげるため、毎年「かごしま がん征圧 県民のつどい」を開催しています。今年度は『一緒に学ぼうがんのこと、健康のこと』をサブタイトルに国際医療福祉大学 医学部 呼吸器外科教授 山王病院副院長 奥仲哲弥先生をお招きし、「知っ得、がんに負けない知識」と題したご講演をいただき、歴史講話・健康講話(筋膜ケア)も併せて実施する予定です。この機会にがんについて学んでみませんか。是非ご参加ください。

『かごしま がん征圧 県民のつどい』
日時 令和元年12月9日(月)13:30~16:00(受付13:00~)
場所 鹿児島県医師会館4階大ホール(鹿児島市中央町8-1)
内容 1. 講演
「知っ得、がんに負けない知識」
奥仲 哲弥先生
国際医療福祉大学 医学部 呼吸器外科教授 山王病院 副院長

2. 歴史講話
「病気と闘った鹿児島の偉人たち」
東川 隆太郎氏
NPO法人まちづくり地域フォーラム・かごしま探検の会 代表理事

3. 健康講話(筋膜ケア)
「元気な人にはワケがある~筋膜ほぐして、心も体も楽らくに~」
黒木 晶子氏
鹿児島県民総合保健センター 健康支援課長

参加ご希望の方は、希望者全員の名前・年齢・住所・電話番号をご記入の上、下記申込み先までメール、FAX、はがきにてお申込み下さい。
先着350名様に入場券(ハガキ)をお送りいたします。

【お申込み・お問い合わせ】
公益財団法人 鹿児島県民総合保健センター 企画広報課
〒890-8511 鹿児島市下伊敷三丁目1番7号
TEL:099-220-2752 FAX:099-220-2883 Email:event@kpchc.or.jp

保健師だより 2019年12月
産業保健師として歩みはじめて

ヘルスサポートセンター鹿児島
山澤 智子

ヘルスサポートセンター鹿児島で保健師として勤務しております。昨年の春入社し,今年で2年目を迎えました。看護師としての臨床経験はありますが保健師としての経験は一切なく,産業保健分野は学生の頃にサラリと学科を受けた程度。「働く人の健康を守る仕事」とざっくりした考えで働き始めましたが,入社してからというもの毎日が楽しくワクワクしながら過ごしています。
私がこう思い続けていられるのは,先輩保健師の方々が作り出す職場の雰囲気なのだと思います。昨今,労働者のメンタルヘルス対策について様々な取り組みがなされていますが,臨床現場ではその必要性について深刻に考えたことはありませんでした。働く職場が居心地良くストレスフリーだとこんなにも自分自身安定した気持ちで生活できるのだという事を実感しています。どうやら私はこの仕事が大好きなようです。

幣センターでは,主に健康診断や人間ドックを実施しており,人間ドックでの保健指導を始め,事業所に出向いての特定保健指導や健康教育,委託産業医契約を結んだ中小企業事業所での産業保健活動を行っております。
入社当初,産業保健の基本的な目的は「人と仕事を適合させること」労働者一人ひとりがさまざまな作業条件や作業環境に適合し,個人の能力を十分に発揮できるようにサポートしていく。企業全体の「働きやすい環境」の手伝いをすることだと学びました。
企業全体の「働きやすい環境」が「働く人の健康を守る」事につながり,働く人が健康でいることが「企業の利益につながる」…その一員として私が存在していると思うと,自然に責任感とやる気が生まれます。見たことのない工場の中や作業風景を巡視し面談等に同席させていただく中で,次第に相手方と信頼関係を築けていることを実感できるのと同時に,普段何気なく目にしている品物を造り出してくれている方々へ感謝の気持ちと元気で働きつづけてほしいという気持ちが出てきました。今では,毎回の職場巡視や事業所からの電話での問い合わせが楽しみになっています。

保健師として働きだして,もう一つ大きく変わった事があります。それは,自分の健康管理について考えるようになったこと。看護師の頃の私といえば,毎晩のように天文館へ繰り出していたほどのお酒好き。とても大きな声で保健師をしています。と言える人間ではありませんでした。しかしこれもまた,出会った方々のおかげで「健康」について向き合う事ができました。適度な運動・バランスの摂れた食事・適量の飲酒・質の高い睡眠…こんなにも体調が変わるなんて!と自分でも驚きました。今では自分の経験が保健指導や健康教育の媒体になっています。
病気や怪我をした人を看ていた看護師の視点と,病気や怪我をしない為にどうしたら良いのか考える保健師の視点とではアプローチの仕方が若干異なり苦難することもありますが,私が周りの人達から元気で働く事の楽しさを教えてもらった様に,私も労働者の「身近な存在」として伝え続けたい。臨床とは違った角度で医療従事者のプロとして,私は学び続けたいと思います。

保健師だより 2019年10月
衛生管理者研修会を開催しました

鹿児島厚生連病院 健康支援課
保健師 前田 育子

   10月15日、36事業所の産業医契約先の衛生管理者および人事労務担当者を対象とした『平成30年度衛生管理者研修会』を開催しました。この研修会は、産業保健活動の基本を再確認することと、日頃の活動に役立つ情報を提供することを目的として、年一回開催しているものです。例年、外部の会場を借りていましたが、今回は新設した当病院の会場を使用し、施設内見学も盛り込みました。
研修の主な内容としては、講師に日本笑いヨガ協会の代表 高田佳子先生をお招きして、「笑いによる心身の健康について」をご講演いただきました。高田先生から『健康の鍵は運動・栄養・休養ですが、これに「交流」を取り入れることでより豊かなものになります。交流を最も簡単に行える「笑い」にエクササイズを組み合わせると、ストレス解消や身体の調子を整えることに役立てられます。どうぞ職場の健康づくりに笑いヨガを活用してください!』と、熱いメッセージとともに、数種類の「笑いのトレーニング=笑トレ」の紹介がありました。会場内が「笑い」に包まれ、あっという間に時間が過ぎていきました。
最後に、5人の産業医と参加者との意見交換を実施しました。参加者の中には「健康診断およびその後の精検について、どちらも受診することの基本的な大切さを従業員に繰り返し周知しなければ!」といった感想などがあり、今後もさらに連携を深めながら産業保健活動を充実させていくことを確認しあって研修会を締めくくりました。

講師:高田佳子先生 笑トレ「昆布笑い」実践中 意見交換の様子
 H31.02:講師 高田先生.jpg  H31.02:笑トレ実践中.jpg H31.02:意見交換.jpg
【厚生連NEWS】~新施設に生まれ変わりました!~

H31.02:新施設.jpg

前回の保健師だより(2018年2月)で予告しましたが、2018年5月に念願の新しい施設が誕生しました。
新施設は、病院と健康管理センターを同じ施設内に一体型の
施設として整備しました。これまでと同様「予防から治療に至
る一貫体制」を堅持し、利用者の方々の健康の維持増進活動と
良質で高度な医療の提供を通じて地域社会の発展に貢献して参
ります。
詳細や新情報については、ホームページ・フェイスブック等
で紹介していますので、ぜひ閲覧してみてください。


保健師だより 2019年2月

「ストレスチェック」を活用して,働きやすい職場づくりをはじめませんか

(公財)鹿児島県民総合保健センター
保健師 中馬 みどり  

保健師だより 2018年10月
一番身近な保健指導

ヘルスサポートセンター鹿児島
新川 志保

   私が保健師として働き始めてから2年が経過しようとしています。看護師の経験はありましたが保健師業務は初めてでしたので、戸惑いながらあっという間の2年間でした。なかでも保健指導は苦手意識が強く、限られた面談時間で対象者の生活習慣を確認し本人と目標値を決め計画を立案しますが、終わった後も「本人が実施できる計画だったかな」「頑張ってみようという気持ちになったかな」という不安が残ります。
そんな時、目に留まったのが夫の定期健診結果でした。これまでも健診結果は確認していましたが、30代前半ということで大きな異常もなかった(と思います。結果票が手元に残っておらず、夫の健康への関心の薄さがうかがえます。反省しきりです)。しかし、保健師を始めてから初めて目にした夫の健診結果。「あれ?なんかいろいろ高いな…」夫のライフスタイルは、デスクワーク・肉体労働が半々、食事時間が不規則、外食やコンビニ食が多く野菜は好んでは食べない、飲み会4~5回/週(自宅では飲まない)、プール1時間(1回/週)といった状況。まだ若いし少し気をつければ良くなるかも、と軽い気持ちで「結果が良くないね。あんまり遅い時間にたくさん食べないようにしたほうがいいよ」とだけ伝え、半年後の二次検査。結果はほぼ変わらず「まずは夫をどうにかしなければ!!」と一念発起し食生活の改善から始めることにしました。野菜摂取量が少ないこと、食事時間が遅い時でも食べたいものをお腹いっぱい食べているとのこと。自宅での食事機会が少ないうえに仕事上お弁当持参というわけにもいかず、自己管理のため食事の選び方・食べ方を指導しました。食事と時計遺伝子の関係から、夜遅い時間の食事は脂肪として蓄積されやすく内臓脂肪の増加から生活習慣病につながるリスクが高くなること、中性脂肪高値が続くと血糖コントロールが悪くなり糖尿病につながることを説明しました。そのうえで、21時以降に摂取するならこんな食事!と具体的なメニューを示し、野菜を積極的に摂ること、食事の最初に食べるとよりデータの改善が期待できることを提案しました。本人も「食事の最初にサラダを食べること。なるべくたくさん、を意識してみる」と答えたため、その一つだけは必ず守ってもらいました。
そうして迎えた1年後の定期健診。結果は下の表に示します。本人の意思とは関係なく、飲み会の回数が自然と減少した(1回/週)ことも数値が改善した理由の一つです。「どうしてやる気になったの?」とたずねると、「野菜をたくさん食べたらどのくらい結果が良くなるのか知りたかったし、自分がやって結果が出れば他の人の保健指導に活かせるでしょ?」と。思わぬ理由に驚きましたが、とても嬉しい言葉でした。どんなこと、どんな言葉でやる気スイッチが入るのか、本当に人それぞれ。ご本人の気持ちに寄り添いながら、やる気スイッチを刺激できる保健指導を目指して日々精進していきたいと思います。

2017.1 2018.1
体重(BMI) 66.1Kg(23.7) 58.5Kg(20.8)
血圧 119 / 79 114 / 76
総コレステロール 241 173
中性脂肪 312 146
HDLコレステロール 47.8 43.5
LDLコレステロール 149 108
GOT(AST) 57 22
GPT(ALT) 127 24
γ-GTP 126 57
空腹時血糖 110 97
尿酸 7.7 6.6

※データの開示については、本人の了承を得ております。


保健師だより 2018年6月
JA鹿児島県厚生連の産業保健活動

JA鹿児島県厚生連 地域医療推進課
保健師 小迎 ユリエ

(目的)
本会では、職域における健康管理活動の一環として、現在38事業所と産業医契約を締結し、各事業所の産業保健活動の支援を行っています。各事業所の状況としては、職場巡視・安全衛生委員会の開催は定期的な実施が定着しつつあり、健康診断後の精密検査受診者も大幅に増加してきています。その反面、生活習慣病に係る有所見者の増加、病気療養による長期療養者の中にメンタル系疾患の増加がみられる状況にあります。
このような中、産業医とともに労働衛生管理体制の中核となりうる契約事業所の衛生管理者および担当者を対象にした研修会を年に一回開催しております。これにより、産業保健活動に対する理解・協力を得るとともに、産業医との連携を深めています。
(H29年度開催内容)
■昼食交流会
■産業保健の進め方~職場巡視のポイント・ストレスチェック実施報告~…保健師
■事例発表~わが事業所における衛生管理活動~…JAあいら 総務部長
■講話~ストレスチェック制度における集団分析の活用法~
…一般社団法人 日本産業カウンセラー協会 竹下和則先生
  ■産業医との意見交換

 

(参加者の声)
■基本的なことが分かってよかった。 当社は、最近活動が疎か
になりつつあるので見直したい。
■事例発表のコミュニケーション対策等の活動が素晴らしいと
思った。参考にしたい。
■産業医との意見交換は、普段疑問に思っていることや分からないこと等について直接アドバイス
・助言を頂けて有難かった。

【厚生連NEWS】~新施設に生まれ変わります!!~

JA鹿児島県厚生連は現在、厚生連病院と健康管理センター(生活習慣病センター含む)の両施設を運営しておりますが、ともに建築から30余年が経過し、老朽化・狭隘(きょうあい)化等の課題に加え、保健師だよりH30.2月号-2.jpg両施設が離れていることから利用者の方々へ不便を掛
けておりました。この様な状況から、両施設を同一
敷地内に一体型の施設として整備することにより、
これまでと同様「予防から治療に至る一貫体制」を
堅持し、利用者の方々の健康の維持増進活動と、良
質で高度な医療の提供を通じて、地域社会の発展に
貢献したいと 考えております。なお、新施設は
H30年5月開設予定です!

保健師だより 2018年2月

働きざかりを「がん」から守ろう

公益財団法人鹿児島県民総合保健センター
集団健診部女性検診課長 山本聖子(保健師)

  H29.11保健師だより(画像1).jpg鹿児島県は、全国と同様に死因の第一位は「がん」です。日本人の2人に1人が「がん」になり、3人に1人が「がん」で亡くなっています。
「がん」による死亡率を減少させるには、早期発見・早期治療を可能にするがん検診が有効です。 事業所で働くがん患者は、「女性の社会進出」「定年の延長」等により、今後増えると予想されます。
また、近年「健康経営」への取り組みが注目されて います。従業員への健康投資が組織の活性化や生産性 の向上となり、企業価値向上につながるという考え方です。がん検診を職場で行うことは、大切な即戦力であり事業所の財産とも言える働きざかりH29.11保健師だより(キャプション1).jpg
の従業員を「がん」から守ることになります。職場に“がん検診
を受ける環境が整う事”を願います。


 

1.「働きざかり」に多いがん

性・年齢階級別の主な死因の割合(図1)を見ると、60歳の定年前は女性のがん死亡者が男性より多く、60歳以降は男性が女性を追い抜いて急速に増えています。女性のがんの特徴は、子宮頸がんが20歳代・30歳代に患者が増えていること(図2)、乳がんが40歳代から患者数、死亡者数共に増えていることにあります。早期発見、早期治療のための検診の必要性がわかります。

さんぽ通信保健だより10月号_新図1.jpg




さんぽ通信保健師だより10月号_新図2.jpgさんぽ通信保健師だより10月号_新図3.jpg

 


 

2.事業所でがん検診を実施するメリット

●従業員の健康は事業所の資本~働きやすい環境の実現は、第一に健康管理
●健康増進で従業員のモチベーションアップ~安心して働ける職場こそ、能力が十分に発揮される。
●法定福利(傷病)費用の増加を抑える~受診機会を充実させて「がん」を予防し、がん医療費を抑える。

3.お勧めするがん検診項目

  厚生労働省では、がん死亡率を減少させる「科学的に効果の確立されたがん検診」を実施することを推奨しています。

検診項目

対象者

検査方法

胃がん

50歳以上

胃部エックス線検査か内視鏡検査

肺がん

40歳以上

胸部エックス線検査、喀痰細胞診

大腸

40歳以上

便潜血検査2日法(免疫法)

子宮

20歳以上の女性

視診、細胞診

乳がん

40歳以上の女性

乳房エックス線検査

4.従業員のがん検診受診を支援するポイント

●事業所で実施する場合~定期健康診断と同時実施、検診車を呼び実施など受診しやすい環境づくり。
さらに、検診機関における受診案内、精密検査が必要となった人には、必ず受診できるようサポート
する。
●事業所で実施しない場合~受けやすい工夫として、①受診費用の補助  ②検診の為の休暇を保障
③市町村のがん検診を案内する。


保健師だより 2017年10月

保健師の健康管理

ヘルスサポートセンター鹿児島
保健師 上野 多吉子

 私はヘルスサポートセンター鹿児島で保健師として勤務しています。この原稿依頼があり、何を書こうか、何を書けばいいのか皆目見当がつかず、カレンダーに締め切りを記入したまましばらく放ったらかしにしていました。いっこうに原稿に取り組む姿勢のない私のことが気になられたのでしょう。上司に「上野さんそろそろ原稿を書き始めたら?」と声をかけられました。そして、その1週間後、重い腰を上げようやくパソコンに向かう気にはなったのですが、筆が進みません。また、見かねた上司が私にこう助言をくださいました。「上野さんは自分のことを書けばいいんじゃない?私が見る限りここ一年で上野さんの健康に対しての意識が変わったように思う」と。なるほど....今から自分の生活を振り返りながら私自身の健康管理と保健指導という内容で書き進めていきたいと思います。

まず自己紹介からさせていただきます。私は今年の7月で44歳を迎えます。既婚で子供が3人。食べ盛り育ち盛り反抗期の高校1年生の息子を筆頭に自由奔放だけどなぜか憎めない中学2年生の次男。そして目に入れても痛くない小学6年生になる娘の母親です。家に帰れば3人の母親で、何分不器用な人間ですので、忙しいという言葉を口癖に家事は手抜きの悪妻です。毎日何かに追われるようにいつも落ち着きなく過ごしていますので、自分の体のことなんて考える余裕はありません。でも日中は保健師として働いています。健康について考えて向き合わなければなりません。また、保健師としては3年目を迎えようとする若輩者です。これまでは看護師として医療の現場で働き結婚・出産。しばらく子育てに専念してから保健師として社会復帰。保健師としての知識も経験もない。こんな私にいったい何ができるのだろうかと。いつも不安で手探りな状態で仕事が始まりました。保健師が未経験とはいえそれなりに歳はとっていますので、きちんと貢献しないとという焦りはありました。中でも保健指導はとても責任のある仕事で苦手意識が強くありました。先輩方から指導を受け、健康管理とはいったい何なのか、自分なりにのみこんで保健指導に入ったつもりでしたが、保健指導を終える度になんとなく不完全燃焼な感覚が残りました。どう伝えれば理解してもらえるか。行動変容し自己管理をしてもらうまで説得するには何が必要なのか。説得力のある保健指導はどうやったらできるのか。私の課題となりました。

予防とか健康管理とか健康増進とか、それらの言葉を紐解いて行きつくのは、運動・食事・睡眠。「毎日の適度な運動は大切です。出来れば1万歩歩いてください。」「バランスのいい食事と水分摂取が大事です。」こんなフレーズを繰り返し、不完全燃焼な感覚の後に押し寄せてきたのは罪悪感。自分の健康管理ができていないのに、あたかも自分も納得しているように伝えていても何も伝わらないということに気づきました。

私は、まず自分の日常の運動量を知るために、万歩計を買いに行きました。今は携帯のアプリにもありますが、万歩計にもいろいろ種類があり、とりあえず中の上クラスの値段のものを選び、さっそく装着。万歩計の装着だけで歩くことを意識し始めました。そして毎日毎日同じ生活を繰り返していたつもりでしたが、4000歩の時もあれば8000歩の時もあり、運動量の差に驚きました。4000歩の時は大好きなチョコのつまみ食いを我慢できました。8000歩の時に子供が大喜びする唐揚げを夕飯のメニューに選びました。あとは、簡単に口にしてきた1万歩を歩くことがどれだけ大変なことかを知ることができました。全て理想に近づけるのではなく、自分を知り調整することが大事だということに気づきました。これをそのまま、保健指導の時に話します。食事については野菜と水分摂取。野菜は基本少な目の食習慣であることは日頃から気にしていましたので毎日だいたい150gの野菜を増やすよう心がけました。結果、一年間で要精密であったLDLが16下がりましたし、現在トライアル中なことは「水分を1日で2ℓ摂取する。」ということです。体にどんな変化が起きたか、まだ結果が分かりません。あともう一つ。今後、改善していきたいことは睡眠不足。これからきちんといい睡眠をとる生活に変えて自分の体験を皆さんに伝えていきたいと思っています。

先日、反抗期のかわいくない息子から「保健師になってから健康にうるさくなったね。」と誉め言葉をもらうことができました。なんだか嬉しくて。保健師として関わることのできる方々へ説得力のある保健指導をして、家族と自分の健康管理もしっかりしていくことが私の生きがいになりそうです。また、どうせ歳をとるなら健康で綺麗に歳をとりたい。最近強くそう思います。


保健師だより 2017年6月

 

ストレスチェック制度に携わって感じたこと

JA鹿児島県厚生連 地域医療推進課
保健師 前田 育子

はじめに

JA鹿児島県厚生連は、昭和52年の設立以来,JA組合員をはじめ地域住民の皆様が日々健やかに生活できるよう、保健・医療・福祉の事業を通じて支援を行い、地域社会の発展に貢献する公的医療機関です。なかでも、私の所属する地域医療推進課は、産業保健活動を担っており、現在38事業所の産業医契約事業所の健康管理指導を行っています。

ストレスチェックの実施状況

産業医契約先で、平成28年12月末までにストレスチェックを本会に委託し実施した事業所は、35事業所、受検者は9,003人でした。(残り3事業所は、委託せず自前で実施。)
また、同じく12月末までに面接希望者が確定した事業所は、32事業所でした。(3事業所は、面接申出期間中ということで除外)32事業所の受検者数は8,232人、うち高ストレス者は798名、受検者の8.7%になります。この中で医師面接を希望した人は161名、受検者の1.8%、高ストレス者の20.2%という結果でした。
医師の面接を希望した161名の中で、12月末までに指導が終了したのは86名。残りの75名+αの指導を1月から実施しています。

ストレスチェック実施に当たっての所感、よもやま話

なんとかここまでやってきたストレスチェックですが、産業医契約先の面接指導については、私ども地域医療推進課の保健師2名が、産業医の先生方と相手先との日程調整、面接準備、面接介助、面接後の産業医の意見書の提出、事後措置に関する事業所からの相談対応などを担っており、初めての面接指導にあれやこれやと知恵を出し合って進めてきました。ここから先は、ストレスチェック実施に当たっての所感、よもやま話を述べていきたいと思います。

  1. ストレスチェックを実施していく前の準備段階として、契約事業所への説明会や安全衛生委員会等での学習などを行いましたが、なかなか内容の周知がはかられず、事業所からの問合せに何度も同じことを話していました。問合せに応えるために、自信のないところはQ&Aで学習したり、さんぽセンターに問い合わせたりするので、いつのまにか内容が身についていたというプラス面があったことは良かったと思います。
  2. 産業医の面接では、耳を疑うようないろんなストレッサーの存在があることやパワハラがある現実、事業所の問題だけではなく家庭の事情が大きく関わっていることなど、これまで見えていなかった細かい事情が見えてきました。TV番組で「スカッとジャパン」という番組がありますが、あの番組に出てくるようなお局さまのような人が実際に存在していることにも驚きを隠せませんでした。ただ、TV番組と違うのは、ストレッサー(お局さまなど)に対してスカッとするような結末がないこと・・スカッとするような結末を、就業上の措置の中から見いだせればいいのですが、現実は厳しいものがあります。
  3. 業務による高ストレス者の多くは、人員削減等による業務量の多さから長時間労働に及んでいる・・というものでした。中には、深刻な症状の人もいて、再面接指導や紹介状を出した方もいらっしゃいました。また、自分が高ストレス者であるという自覚はあまりないが、産業医面接がどんなものか興味本位で受けてみたら、自分に産業医という頼りにしていい医者がいるということがわかって良かった・・と言う人も少なくありませんでした。どちらにしてもメンタルヘルス不調を未然に防ぐというストレスチェック制度の目的からいけば、面接指導の役割は果たしていると感じました。
  4. 高ストレス者が全員面接指導の希望を挙げたら、嘱託産業医の業務はパンクしてしまいますが、手を挙げていない高ストレス者への対応については大きな課題が残るところです。次年度以降は、事業者との連携を深め、まずは職場内教育の充実が最重要事項かと感じています。

以上、まだまだ掘り下げ不足かとは思いますが、今後も、働く人の健康度アップの「仕掛け人」を目指していきますので、よろしくお願いいたします。


保健師だより 2017年2月

「かごしまがん征圧県民大会」に参加されませんか?

(公財)鹿児島県民総合保健センター 保健師 黒木 晶子

 公益財団法人 鹿児島県民総合保健センターは、県民の「健康管理と保持増進」を図るため、鹿児島県・鹿児島県医師会・結核予防会鹿児島県支部・鹿児島県成人病予防協会の四者により設立され、昭和61年4月から事業を開始しました。
以来、人間ドックなどの「施設健診事業」及び検診車を使用した胃がんを始めとする、各種がん検診や特定健診などの「集団健診事業」のほか、健康教育等を通して、県民の皆様への「健康啓発事業」を県内一円で実施しています。
昨年の4月で開設30周年を迎え、これまでに延べ約1、600万人の方が健診を受診され、そのうち約13、000人の方から、がんが見つかっております。その多くは早期がんであり、医療技術の進展に伴いがんは「早期発見・早期治療」により治る病気として、健診事業を通じて県民の皆様の健康づくりに努めています。
しかし、依然として、がんは県民の死亡原因の第一位であり、日本では生涯のうちに「2人に1人」が、がんにかかり「3人に1人」が、がんで亡くなっています。
県民の皆様に「がんのこと」及び「がん検診の重要性」を理解していただくことにより、「がん検診の受診率の向上」につながることを願って、毎年「かごしまがん征圧県民大会」を開催しております。
今年度は、講師に順天堂大学医学部免疫学特任教授・名誉教授の奥村 康先生をお招きし、「免疫と長生き」と題してご講演いただきます。
また、がん体験者による体験談やがん患者の親族による弾き語り等、学問的な観点だけでなく、体験者の言葉を通して「がんのこと」「がん検診の重要性」を学んでいただく機会としておりますので、是非、ご参加ください。

 

平成28年度「かごしま がん征圧県民大会」

保健師だより(平成28年10月)

  1. 日 時   平成28年10月28日(金) 13:30~16:00
  2. 会 場   鹿児島県医師会館 大ホール
  3. 主な内容

 

(1) 講演
『免疫と長生き』

  • 講師  奥村 康 先生(順天堂大学医学部免疫学特任教授・名誉教授)

(2) 体験談等発表

  • ① 体験談             松下 真一 氏(がん体験者)~がんを体験しての想い~
  • ② ギター弾き語り       押川 義一 氏(がん患者親族)~がん患者への想い~

(3)ステージパフォーマンス

  • 出演:クラシックバレエ あーと・かんぱにぃ

*入場は無料ですが、事前申し込みが必要です。

fullmoonお問い合わせ先fullmoon
公益財団法人鹿児島県民総合保健センター
telephone 099-220-2752

 


保健師だより 2016年10月

私の保健師活動~クロ葉さんと共に歩んだ2年間~

ヘルスサポートセンター鹿児島 保健師 上赤 菜紀

 私はヘルスサポートセンター鹿児島の上赤と申します。私は2年前に大学を卒業し、ヘルスサポートセンター鹿児島に入職しました。ヘルスサポートセンター鹿児島は主に働く人の健康診断、事業所の作業環境測定、事業所や労働者の相談に対応する産業保健外来、一般向け人間ドック等行っています。私は産業保健部に所属しており、主な業務内容は保健指導、健康教育、職場巡視、クローバーたより(健康たより)を使った情報提供です。
社会人になって改めて気づいたことですが、仕事に費やす時間は1日の多くの部分を占めており、家族といる時間より長いです。その時間をいきいきと過ごせるということは、生活の質を高めるために非常に重要なのではないかと感じます。その労働者が健康で働き続けられるようにサポートするのが私たちの役割です。
対象の皆さんは単身赴任の人、夜勤がある人、残業がある人、営業で飲み会が多い人、持病の治療中の人などそれぞれ色々な状況におかれており、健康を維持することが難しいと感じる方も多いようです。特定保健指導の初回面談では、お忙しい中でも出来る方法を一緒に考えたり、継続的に関わりながら「あれは合わなかった」「あとは何をすればよいのだろうか」と対象の皆さんと一緒に試行錯誤をしています。行き詰まったら先輩方の知恵を借りながら支援方法を考えています。最近では今まで自分が関わった人の成功例を対象者に紹介することもでてきました。同じような背景をお持ちの方々の取り組みを紹介すると、「自分にもできそうだ」とやる気を持ってもらえていることが多いように感じます。対象者の皆さんから生活感のある具体的なアイデアをいただくことも多く、私の方がやり取りを楽しんでいたり、お手紙が届くのが待ち遠しくなってしまいます。一人一人との出会いを大切にしながら、貴重なアイデアをまた次出会う人達への支援に活かしていきたいと思います。

 次に私が中心となって作成しているクローバーたよりについてご紹介させていただきます。クローバーたよりには「クロ葉さん」というキャラクターが4コマ漫画で登場します。クロ葉さんのチャームポイントは頭のクローバーと鹿児島弁です。クロ葉さんはたくさんの方のアイデアが集結して誕生しました。健康管理は、禁煙や甘い物、油物、アルコールを控えたりと楽しみを削ることが多いです。クロ葉さんと一緒に楽しい気持ちで健康管理をしてもらいたいという思いを持って作成しています。最近のクロ葉さんは4コマ漫画から飛び出して健康教育にも登場しています。クロ葉さんと出会うことで健康について関心を持ってもらうきっかけになっていただけたら嬉しいです。クローバーたよりには「おいの健康法」という、労働者が実際に取り組んでいる健康法を記載してあるコーナーも設けています。働く皆さんが取り組んでいる生活習慣改善アイデアもぜひご覧ください。

 

産業保健活動における労働衛生管理には作業環境管理、作業管理、健康管理の3管理が重要といわれています。最後に私の3管理を簡単にご紹介します。

 

保健師だより2(平成28年6月)

 

作業環境管理:先輩方と賑やかな雰囲気を作ること保健師だより(平成28年6月)
作業管理:自分の業務を計画的に進めていくこと
健康管理:3食しっかり食べること

今後も元気いっぱい活動していきたいと思います。

 

 

 

 


保健師だより 2016年6月

こんにちは!厚生連の保健師です(^_^)v パートⅡ

JA鹿児島県厚生連 地域医療推進課
保健師  小迎 ユリエ

【はじめに】

JA鹿児島県厚生連は、昭和52年の設立以来JA組合員をはじめ地域住民の皆様が日々健やかに生活できるよう、保健・医療・福祉の事業を通じて支援を行い、地域社会の発展に貢献する公的医療機関です。なかでも私の所属する地域医療推進課は、産業保健活動を担っており現在は、36ヶ所の産業医契約事業所の健康管理指導を6名の産業医と2名の保健師で行っています。

【主な産業保健活動】

1) 精検受診率向上対策

  • 平成21年度より「みんな健康プロジェクト」として、一般住民の健診に比べてとても低かったJAグループ鹿児島の職員の精検受診率向上に努めました。内容としては、JAの人事労務担当部署と連携しながら未受診者の方々へ受診督励を行ったり、パンフレットを作成してJA職員に配布し、病院受診を案内したりとJAグループの全体運動として取り組みました。また、JA以外の産業医契約事業所へも研修会等で、精検受診について案内等を繰り返し行った結果、下表のとおり徐々に精検受診率が上がってきました。こういったことは、継続することが大事ですが、精検受診することは当たり前のこととして、働きかけなくても自主的に継続していけるよう支援していきたいと思います。
精検受診率の変化 H20年度 H21年度 H22年度 H23年度 H24年度 H25年度 H26年度
JAグループ鹿児島 58.3 66.4 72.0 81.6 88.5 89.9 90.1
産業医契約事業所
(JA以外)
55.0 55.7 57.0 59.6 61.2 64.7

2) 産業医契約事業所の健康管理に関する支援・調整等

  • 健康診断の就業区分判定、事後措置、健康教育、職場巡視等に関する業務
  • 安全衛生委員会の開催促進、産業医との日程調整・同行出席
  • 長時間労働者、メンタルヘルス不調者等に対する産業医面談の各種調整等
  • 衛生管理者および人事労務担当者への情報提供
  • 契約事業所の衛生管理者等を対象にした「衛生管理者研修会」の開催 など

産業医の業務をサポートしながら、契約事業所への情報提供やサービスを行っています。

【課題と対策】
  • もちろん精検受診率100%を目指しながらではありますが、個々の事業所で生活習慣改善対策に取り組んでいけるようなツールや仕掛けを提案して、健康増進運動として展開していきたいと思います。働き盛りは、どうしても仕事を優先させがちです。気持ちは分かりますが、一生懸命働けるのも健康な体があってこそです。「注意一秒怪我一生」とよく言いますが、本当にその通りだと思います。年に一回の健康診断、必要があるときの精密検査、そして日々生活の中での少しずつの自分の体への思いやり。これが、働く人を支える力になると思います。そのために今後も私達は、働く人の健康度アップの「仕掛け人」になれたらなと思います。
保健師だより 2016年3月

職員の健康管理 ~特定保健指導を通して~

(公財)鹿児島県民総合保健センター
保健師 下木原 直美

■はじめに

県民総合保健センターは、「県民の健康づくりの拠点施設」として昭和61年4月に開設し、来年30周年を迎えようとしています。 職員は131名、パート職員167名、全体で男性が約3割、女性約7割占め、平均年齢も年々あがってきています。
大きく集団検診部門と施設検診部門があり、特に集団検診はがん検診、定期健康診断、特定健診等で離島など遠方へ出張し不規則な生活習慣に陥りやすく、夏場は体育館など厳しい環境の中での業務となり、身体的ストレスを受けやすいです。そのような中で、いかに環境に対応し、元気に働き続けられる身体を維持していけるかが重要と考えます。産業医の指示のもと、2名の保健師が兼務で衛生管理者として職員の健康管理を担っています。
今回、特定保健指導を通して、職員の健康づくりの取り組みについて一部ご紹介いたします。 当職員は協会けんぽに加入し、当センターの人間ドックを受け、他の人間ドック受診者と同様に対象となった方へ保健師、管理栄養士が特定保健指導を実施しています。

■内容

平成23~26年度に実施した特定保健指導対象者延べ94人に対して利用者数84人、89.4%の利用率でした。
図1 特定保健指導による1年後のMets(メタボリックシンドローム)判定、有所見率の変化

平成27年10月号保健師だより

平成24年度に特定保健指導を実施した20人は、25年度の健診結果からMets該当率は25.0%から15.0%へ、そして各検査項目の収縮期血圧、中性脂肪、空腹時血糖の有所見率も減少しています。(図1)特定保健指導を実施することで、生活習慣を見直す機会となっています。勤務形態により、出張先で、食生活の調整が難しい面もありますが、「意識して野菜を多くとるようになった。」「出張先でも歩数計をつけなるべく歩くようにしている」といった声が寄せられています。また特定保健指導のサポートを受けたことで「たばこをやめることができた」と禁煙のきっかけにもなっています。

■今後の取組み

定期健康診断、人間ドック受診の事後措置の一環として、健康相談や特定保健指導の場を活用しながら今後も健康づくりへの意識を高めていきたいと思います。

保健師だより 2015年10月

「小規模事業場における産業保健師の役割とは」

ヘルスサポートセンター鹿児島
保健師 奥山 早苗

  ヘルスサポートセンター鹿児島に勤務しています、奥山早苗と申します。弊センターでは、主に労働者の健康診断を行っており、嘱託産業医契約を結んだ中小規模事業場では、健診結果を活用した産業保健活動にも力を入れています。私はこの職場に昨年入社しました。企業保健師経験を経て、大学院進学後、「小規模事業場の保健師になる」夢を叶える第一歩を踏み出したばかりです。このような背景から小規模事業場(従業員数50人未満)における産業保健師の役割について述べます。

日本の小規模事業場には、全労働者の6割以上が属しています。そこで発生する労働災害件数は、労働衛生管理の行き届いた大規模事業場と比べ改善が進んでおらず、現状を改善する為の産業保健活動をどのように推進するかが産業保健における課題となっています。
ここで、私の幼少時の思い出をお話します。私の父は建設業の事業主でした。日が暮れるまで現場で働いた父が、従業員を乗せたマイクロバスを運転して帰って来ます。皆、汚れたり破れたりした作業着姿で、時には怪我をしています。そのうえ信用第一の父でしたから、いい仕事をする為には従業員も休み返上です。同業者の、転落・巻き込まれなど労災の噂もよく聞きました。従業員は遊んでくれる大好きな“お兄ちゃん”でしたから、暗くなっても帰って来ない日は、家族皆夕飯も食べず、父と従業員を心配したものです。自営業ですので子供でさえ労働力です。事務をしていた母の給料計算、型枠大工の父の釘抜きの手伝いもしました。私が大学生になると従業員の健診結果も理解できるようになり、元気に見える従業員も健康面の問題があることに驚きました。信用第一で事業を展開する父(事業主)、事業主と従業員が家族のような温かい関係、危険な労働環境と行き届かない健康管理、これがまさに小規模事業場の現状です。

大学院では、小規模事業場における事業主の健康情報収集能力が、事業場の産業保健活動に与える影響について研究を行いました。研究では、同業者間での情報収集が密なほど、安全衛生面への取り組みが盛んであることがわかりました。また、すべての事業主が、「経営を支えてくれる従業員を大切にしたい」と回答していたことが印象的でした。 以上から小規模事業場の産業保健推進の視点は、①事業場の決定権を持つ事業主が、従業員を家族のように大切にしている②労働衛生管理の不備については、不安定な経営や、安全衛生の情報収集不足等が影響している③事業場も産業保健ニーズを自覚しており自主対応型産業保健活動の推進が期待できるという視点が大切ではないかと思います。保健師だより(奥山さん)
その上で産業保健師の役割とは、事業主と従業員が自主参加しながら、産業保健活動を気軽に、楽しく、分かりやすく進められる環境づくりではないかと思います。弊センターでは、健診結果を気軽にお聞きいただく保健師出張事後措置サービス、健康教室の場を和ませるキャラクターの起用、四コマ漫画での分かりやすい情報提供、お弁当試食による体験学習など既に取り組んでいます。今後も多くの労働者の皆様のお役に立てるよう、産業保健師ならではの創造と工夫、そして私達自身も楽しみながら支援させていただきたいと思います。

 

 


保健師だより 2015年6月

こんにちは!厚生連の保健師ですv(^v^)v

JA鹿児島県厚生連 地域医療推進課
保健師 前田 育子

○ はじめに

JA鹿児島県厚生連では,農家組合員ならびに地域住民の暮らしと健康を守るため,昭和52年の設立以来,健康診断活動や健康教育活動を中心に事業を実施しています。
また,鹿児島厚生連病院を平成8年9月に開設し「予防から治療にいたる一貫体制」のもと,組合員・地域住民の生涯を通じた健康づくり運動を積極的に展開しています。

○ 保健師の役割

巡回健診では,特定健診に年間約3万8千人,職域健診に約1万4千人が受診されます。いずれも健診1ヵ月後に結果報告会を開きますが,ただ説明するだけでなく,各種媒体を活用し,健診結果の正しい見方や生活習慣の改善方法について行動変容の動機づけとなるような工夫を重ねています。
施設内健診では,人間ドックに年間約1万2千人,職場健診にも約1万2千人が受診されます。
私たち保健師は,設立当時から実施してきた巡回健診の結果報告会に係る業務だけでも大変なボリュームをこなしていますが,その他,健診全ての追跡調査や事後管理,特定保健指導に加え,健康教育活動としての講師派遣,各種健康教室の開催など,さまざまな健康づくり学習活動の中心的役割を果たしています。

○ 精検受診率の現状

人間ドックでは要精検と指示された方の9割弱が精検を受診していますが,職場健診となると約5~6割の精検受診率となります。JAグループ職員の精検受診については,グループ全体で運動に取り組んだこともあって,9割近くの精検受診率まで引き上げることができましたが,その他の職場についてはなかなか精検未受診者が減らない現状にあります。いろんな方々が「健康第一」と口にされる割には,健康が二の次になっている・・建前と現実の乖離には厳しいものがあります。

○ 産業保健活動

産業保健活動は,私を含めて2名の保健師が,5人の産業医の先生方と契約事業所間のパイプ役を担っています。
ここ数年前から実施している就業区分判定や精検未受診者への受診勧奨等が功を奏してきていることを,最近になって実感してきています。
また,最近増えてきたメンタルヘルス不調者の面談に加え、平成27年12月1日から施行されるメンタルヘルスチェック制度のすすめ方については,大きな不安を抱えながらも情報収集と検討を重ねているところです。

○ 笑顔と元気,そして根気

写真:産業保健担当保健師です.jpg

一人でも多くの方が自主的に健康への道を歩いてもらうには,私たちが情熱をもって根気強く言い続けることであり,行動し続けること。そして自分自身の技術を磨くことの努力を惜しまないこと。こういった努力と忍耐の先には,健康を手にされた受診者の喜びがあることを信じて,今日も笑顔で元気よく保健師の役割を果たしていきたいと思います。

 


保健師だより 2015年3月

働く世代のがん検診のすすめ

(公財)鹿児島県民総合保健センター
保健師 松岡 純子

1.働く世代の死亡原因の半分が「がん」

保健師だより平成27年1月号

日本人の死亡原因第1位が「がん」です。しかも、がんによる死亡者数は右肩上がりに増え続けています。およそ年間36万人ががんで亡くなっており、これは、3人に1人ががんで亡くなる計算になります。
一方、新たにがんに罹患するのは毎年約70万人です。その3分の1にあたる約22万人が働く世代(20歳~64歳)です。
がんは高齢者になるほど増える病気です。しかし、若いからといって、がんにならないとは限らないのです。
さらに、働く世代のうち約7万人ががんで死亡しています。会社員の死亡原因の、なんと半分が「がん」によるものなのです。

2.早期発見の時期は1~2年

検診でがんが分かるのは、だいたい1センチくらいからです。また、1センチの乳がんが2センチになる(早期がんは2センチまで)には、たった1年半ほどです。つまり、検査で早期がんのうちに発見できる期間は、1~2年しかありません。このくらいの大きさでは、多くのがんで自覚症状(痛み等)はほとんどありません。
早期の段階でがんを見つけるには、症状がないうちに、定期的に検診を受ける必要があります。しかも、早期発見であれば約9割が完治するといわれています。

3.国が推奨する5つのがん検診

保健師だより平成27年1月号(2)

がんはできる臓器の種類や、がんのタイプなど千差万別です。まずは、国が有効性を認めて検診を推奨している「5大がん検診」(胃がん、肺がん、大腸がん、子宮頸がん、乳がん)を定期的に受けることが肝要です。
がん検診は、会社など勤め先の健康診断で同時に行われる他、お住まいの市町村でも受診できます。会社で受診機会のない方は、ぜひ、住民票のある市町村の窓口にお問い合わせください。多くの市町村で補助があり、通常の費用よりも安くでがん検診を受けられます。
県民総合保健センターでは、40台のがん検診車を保有し、県内の市町村において延べ年間45万人のがん検診を実施しています。また、市町村の要望により、働いている世代も受診しやすいよう、土曜・日曜などの休日検診も多く実施しています。
ぜひお得な市町村の「がん検診」を今後の健康管理にご活用ください。

保健師だより 2015年1月

人間ドックウェルライフの紹介

社会医療法人博愛会
さがらパース通りクリニック
人間ドックウェルライフ

保健師 山﨑 恵

 

人間ドックウェルライフの紹介

社会医療法人博愛会人間ドックウェルライフでは、「一人一人の受診者を大切に」を目標に、主に女性の受診者を対象に年間1万人の健康診断を行っています。施設内は、女性職員で構成されており、1年に1回は外部講師を招き接遇研修を行い受診者がより快適に健診を受けていただけるよう職員一同努力しています。また、女性の受診者が多いことからレディースドックの充実、子宮頸がんの原因となるヒトパピローマウイルス検査、ホルモン年齢採血検査等のオプションの充実を図っています。

啓発活動

博愛会は乳がんの専門病院として、乳がんの予防啓発活動も行っています。啓発活動を通して、乳がんで悲しむ方が一人でも少なくなるよう、検診の重要性、自己触診法・他がん検診の推奨をおこなっています。啓発活動を通して対象者とのかかわりを大切にしつつ、がん検診の受診率upにつながってほしいなぁ~と思います。

保健指導

日々の仕事や家事、子育てに忙しくすごしている受診者に対して、年に1回の健診を機に自己の健康を振り返っていただけるような場であるよう努めています。受診者と関われる時間は短時間ですが、受診者の背景をよく理解する姿勢をもち、受診者の生活が健康の維持・改善へと少しでも変化していくことを願いつつサポートしています。その中で1年後の目標をきめて頑張ろう!!といいながら帰られる方・リピーターでこられ日々努力し前回よりもデータの改善が図れた方などのかかわりを通して私たちも日々喜びを感じています。

今後も、受診者の健康意識を高め、健康の維持増進に貢献できるように日々研鑽をつんでいきたいと思います。また来年もここで健診を受けたいと思っていただけるようなやさしさと安心を提供できるような場であるよう努力していきたいと思います。

 

 

保健師だより 2014年1月

奄美中央病院の紹介

                                                       奄美中央病院 健診事業部
保健師 村山 貴子

 

はじめまして 奄美中央病院健診事業部です

当院での健診業務が始まって40年ほどになりますが、特定健診の導入を機に産業医・事務・看護師・保健師の健診部門として確立されてきました。また、3年前の病院建て替えに伴い、計測・問診、待合室、診察室も同室になり、設備等も充実してきています。
保健師の私は、行政での経験が中心で病院勤務の経験がなく、不安でいっぱいでしたが、 明るく、楽しい先輩スタッフの皆様のおかげで失敗しながらも元気に勤めています。

◆ 主な業務内容 ◆

健診業務 ・個人(進学・就職時)健診、職場健診
・人間ドック(1日または1泊2日)、乳がん検診
・特殊健診(深夜・騒音・振動・じん肺・ハチ毒など)
9~11ヶ月検診(小児科):週1回
産業医巡回健康相談 2事業所(うち産業医同伴:1、保健師のみ:1):月1回
特定保健指導 年間31人(平成24年度実績)

健診受診者数は、年間約2100人となり、毎年微増してきています。健診以外にも産業医巡回健康相談や特定保健指導などの院外業務もあり、保健師の機動力をフルに活かせる職場だと感じています。

お客様満足度の向上と健診内容の充実を目指して

今年度から健診で胃内視鏡検査をされる方にピロリ菌の問診を追加し、所見でピロリ菌 検査指示に加え、検査希望のある方には健診同日にピロリ菌検査を実施し、除菌治療につ なげていく取り組みを行っています。今後も医療機関の特色をいかして、受診される方の 身になり待ち時間を少なく、満足して頂ける健診内容にしていきたいと思います。
また、継続受診してくださる方には、できるだけ今までの結果も踏まえながら、問診を 取るなど、かかりつけ健診室として利用して頂けるように努めていきたいと思っています。

職場の保健室を目指して

健診事業部では、当院の職員健診を行い、 職員の健康管理にもかかわっています。最近 は、ボトルキープならぬ体重測定表キープで、 測りたい時にいつでも計測・記録できるよう にしています。何でも気軽に相談できる職場 の保健室になれたらと思っています。

最後に健診室の癒しキャラ(さちお、リリィ 、寅次郎)をご紹介します。3人とも観葉植物で 来室者のみならず、スタッフも癒してくれていま す。これからも「奄美の自然」や「もてなしの心」を 業務に活かし明るく、楽しく、元気な事業部でいきたいと思います。

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保健師だより 2013年7月

輝く笑顔が見たいから

                                                        総合病院鹿児島生協病院 健診事業課
保健師 溝田 妙子

 

待ち遠しい便り

「あ、今月も送って下さった」私は届いた封書を急いで開け、体重記録表に目を通します。グラフの下には目標の実施状況と短い言葉が並んでいます。仕事の内容や行事、体調、感想など様々ですが、「お忙しかったみたい」「出張で外食が多かったのかな」「子どもさんのお世話で大変そう」など仕事や生活の背景に思いを馳せ、励ましのメッセージや参考になればとアドバイスを書き込んでいきます。

返信はなるべく早めに

私が通信教育を受けていた時、講師の先生から添削されたレポートが届くのを心待ちにしていました。「きっと記録表を送られた皆様も同じ思いだろう」何とか日を空けず返信するように努めています。「私のつたない文章でモチベーションを維持していただければいいのだけど」「何かお役に立てそうなパンフレットはなかったかな?」返信は特定保健指導を受けられる方と貴重な架け橋となっています。

達成感が人を輝かす

6ヶ月後、最終評価に来院された時、やり遂げた満足感があふれている様子は見ていて嬉しいです。メタボリックシンドロームの改善はもとより、自己実現の達成感は大きいようです。この取り組みが自信を持っていただく機会になればと支援させていただいています。成果が得られなかった時は私どもの力量不足で申し訳なかったと思います。期待に応えられるよう日々精進していきたいです。

健診事業課では
1.健康診断

労働安全衛生規則に基づく健診を院内や移動健診バスで実施しています。院内では予約制でドックや生活習慣病健診をおこなっています。医師が個別に結果判定や評価、指導を入力しており、産業保健担当の保健師と看護師は個々の受診者に応じたパンフレットを同封して結果をお返ししています。

2.職場巡視

産業医委託事業所に産業医と定期的に訪問しています。安全衛生会議に出席したり、現場を見せていただき担当の方からお話を伺い、安全な作業や作業環境のあり方をともに考えます。

3.保健指導

産業医と健診後の事後指導や健康相談に事業所へ伺っています。また管理栄養士と特定保健指導の個別指導をおこなっています。

  今後とも健診や産業保健の部門としてスタッフ一同スキルアップしていきたいと思いますので、よろしくお願いします。

 

保健師だより 2012年12月

鹿児島労働衛生センターの紹介

                                                        鹿児島労働衛生センター 産業保健部
保健師 今村 美保子

 

公益社団法人 鹿児島労働基準協会 鹿児島労働衛生センターは、健康診断や作業環境測定、産業保健といった労働衛生部門を主たる業務に活動しています。
健康診断は、近年、10万人強を実施しています。
作業環境測定は、労働安全衛生法に対応した有機溶剤、粉じん等の測定を県内の委託事業所で、実施しています。
産業保健部は、保健指導・メンタルヘルス外来・職場巡視の主に3つの業務を行っています。これらの業務に携わるコメディカルは、保健師4名、管理栄養師1名です。 3つの業務について、ご紹介していきたいと思います。

1.保健指導

保健指導の内容は、主に3つで、特定保健指導・労災保険による二次健診・健診の事後措置です。実施数が最も多いのは、特定保健指導です。
特定保健指導は、平成20年度からの実施ですので、5年目に入りました。
特定保健指導の初年度は、一通りのメタボの知識や減量法などを説明し、目標や計画を設定することに四苦八苦していたように思います。
月日とともに、対象者から、その人なりの生活や思いを表現していただけるようになりました。スタッフ間で、情報や意見交換を行って、共有する事例が増えたこともあり、より対象者に合った支援ができるようになってきています。対象者に提供するパンフレットなどの資料も、生活の中で生かしていただけるようにと改訂を重ねています。こうした経験の積み重ねは、労災保険による二次健診や健診の事後措置にも、反映されています。 保健指導の結果として、データの改善はもちろん、「ウォーキングを始めて体が元気になった」「もっと、改善するために続けたい」といった対象者から前向きな言葉をいただくことも、私達の大きな喜びになっています。

2.職場巡視

職場巡視では、事業所の雰囲気や作業環境、業務内容などを理解するため、また安全衛生上の課題はないかなどを確認するため定期的に事業所を産業医とともに訪問しています。
働いている現場で直接会って、お話を伺っていますと、人それぞれの状況にあった保健指導の大切さを痛感します。

3.メンタルヘルス外来

メンタルヘルス外来としては、産業医による復職面接と過重労働面接を主に実施しています。
ストレスの多い現代の職業環境の中ですので、普段から職場巡視や保健指導を通して、共に働く仲間にいつもと違う兆候が出ていることに早く気づき、早めに対処することで、少しでも心の病で苦しむ方が出ないようにと事業所の方に伝えています。

今後も、健康管理や健康増進については、事業所の方と共に考え、支援させていただけるように信頼関係を大切にし、また更に専門的な知見の習得に努めていきたいと思います。

 

保健師だより 2012年9月

私の産業保健活動 ~仲間とともに~

                                                        九州電力 株式会社 鹿児島支社
小城 登智子

 

当社は本社を福岡に置き、九州各県に支社をはじめとしたさまざまな事業所が点在しています。私はその中の鹿児島支社に勤務しており、県内の従業員約1500名の健康管理を6名の保健師で担当しています。社員は技術系7割、事務系3割そして男女比は9:1で断然男性の多い職場環境です。

産業保健の仕事に携わって早いもので数十年が経ちますが、時代背景の中で企業が目指すところも変化し、それに伴い、健康管理の分野で重点項目に挙げられるものも変化しています。疾病予防から健康保持・増進へそして現在は、メンタルヘルスが主流です。 時代が変わっても、求められるものが変わっても、私がこの仕事で大事にしていることにあまり変わりはありません。大事にしていることのひとつに、「チームで仕事をする」ということがあります。いちばん小さなチームは保健師6名です。「ローマは一日にして成らず」と言いますが、昨日や今日でよいチームが出来るとは思っていません。やはり日々の積み重ねでしょうか。一人一人が異なる存在ですが、違いは間違いではないという視点で私自身がよいチームづくりのために今できることを考えています。
業務の確認やケースカンファレンス、健康教室の企画書やシナリオを作成したりしながら、全員のベクトルを合わせています。この時間をとっているか、いないかで、仕事の出来にも差があるように感じます。一生懸命に考えた健康教室をやり終えた時の充実感をみんなで味わえるのはとても幸せです。終了後のビールは美味しい!!このために仕事をしているかも?と思うほどです。ともに考え、ともに悩み、一緒に歩んでいく仲間の存在はありがたく、心強いです。
このことが社員の方々と接する時にも役立っています。メンタルの相談などを受けた時に、一人で何とかしようと思いがちでした。しかし、一人で抱え込まず、同僚である保健師や産業医、衛生の担当ライン、現場関係者などいろいろな人と関係をつくりながら対応していくことで楽にハードルを越えられるように感じます。関係者をつないでいく、調整していくことも大切にしていることです。「保健師は観察のプロ」と私が師匠と仰いでいる 村田陽子氏が著書に書かれています。調整のためには、まさに人を見ていく力(観察力)が必要です。定期健康診断の後に所見の有無に関わらず、保健師が社員全員と面談をしていますが、その際にもこの人はどんな人だろうといろいろな角度から、五感を総動員して観察しています。まだまだと思いますが、観察のプロと自負できるように日々を積み重ねたいです。

さあ、今年も締めくくりの月になりました。今年をふり返り、忘年会でおいしいお酒が飲めるようあと一ヶ月を仲間とともにあ~でもない、こ~でもないと考えながら過ごしたいと思います。

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保健師だより 2011年12月

 

JA鹿児島県厚生連健康管理センターの紹介

                                                        厚生連健康指導課
二宮知子

  JA鹿児島県厚生連健康管理センターは、錦江湾と雄大な桜島を目の前にした与次郎にある施設で、主に健康診断や健康教育活動をおこなっています。
保健師は、健康診断業務はもちろんのこと、かねてより予防活動に力を入れ、各種健康教室や健康診断後の事後指導、ここ数年は特定保健指導の業務が加わり、施設内ばかりでなく、以前にも増して鹿児島県内を飛び回っています。
特定保健指導では、対象者と半年間メタボ改善に向けて一緒に取り組みます。全員が目標達成とはいきませんが、達成できなかった方も「健康(体重)について気にするようになった」「食事内容に注意するようになった」などの感想が聞かれます。今まで運動習慣がなかった方に運動習慣がつくなど少しずつではありますが行動変容につながっているようですので、これからも脱メタボに向けて活動していきたいと思います。

産業保健活動としては、産業医に同行する以外にも事業所の担当者とともに事業所を巡回し、職員の健康管理のサポートをしています。最近は心の健康を損ね療養される方の相談や、健康診断後の事後指導に関わる相談が多くなっています。
また、年一回、事業所の衛生管理者向けの研修会を実施し、事業所間の情報交換と健康管理活動への意識向上の場となるような取り組みをしています。

【保健師の活動の紹介】
特定健診

 

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結果報告会

 

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健康教室

 

 

 

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特定保健指導

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衛生管理者研修会

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保健師だより 2011年11月

職場における健康管理について

                                                        鹿児島県庁総務部職員厚生課健康係技術補佐兼健康管理係長
笹川 純子

  県の職員は、本庁,出先機関を含め、現在、約6,500人が勤務しておりますが、県政を取り巻く内外の情勢が大きく変化しつつあることを踏まえ、平成17年度から実施されている組織機構改革方針により、組織機構の見直しや職員数の縮減等が図られているところであります。
また、昨年は、宮崎で発生した口蹄疫への対応,奄美地方における集中豪雨災害,さらに高病原性鳥インフルエンザ対策など想定外の大きな課題が次々と発生し、それぞれに臨機応変な対応が求められたところでありました。

このような状況の中、職員はストレスも多く生活習慣病の増加、精神疾患療休者も多くなり、健康管理に関する課題も複雑・多様化してきております。
現在、健康管理係は、総務部職員厚生課にあり、スタッフは、保健師3名、事務職1名,地共済保健師1名,非常勤栄養士1名で職員の健康管理を担うとともに、安全衛生管理,健康管理については、各地区の産業医、衛生管理者にも業務を担ってもらっております。
本年度の主な取り組みを振り返りますと、まず、本庁の喫煙対策(職員は庁舎内禁煙)でした。
厚生労働省からの、「受動喫煙防止対策について」通知や県民の方からの意見なども踏まえ、通路近くの喫煙場所を廃止するなど、喫煙場所の見直しを行ないました。昨年10月のたばこの値上がりを機に禁煙を決意した職員も数名おりました。
次は、健康管理に大きなウエイトを占めるのが、定期健康診断とそれに係る保健指導です。
県では、職員に対し定期健康診断や人間ドックのいずれかを受診するように受診徹底を目指しております。また、昨年度からは人間ドックの二次健診の受診についても受診状況の把握をすることとし、各所属においても職員の健康管理の徹底をお願いをしているところです。

定期健康診断の事後指導として、健康相談や健康教室を県内16カ所で行うとともに、特定保健指導の対象者になる前の年代に対して、20代30代のメタボリックシンドローム予防教室も開催しています。
特定健診、特定保健指導は、なかなか目標に到達しないところですが、特定保健指導は、直営と委託、利用券の活用などにより受診が図られるよう工夫しているところです。

特定保健指導を受けた人の意見として、「健康を見直すことが出来た。運動習慣がついた。腹囲が減り楽になった。」等の声が聞かれております。
メンタルヘルス対策についても重要な課題であることから、「鹿児島県職員心の健康づくり計画」に基づき、職場におけるこころの健康づくりを積極的かつ円滑に推進することを目的として各所属にメンタルヘルス推進員を選任しており、1次予防として心の健康についての研修受講の促進や様々な相談機関の周知などを図り、2次予防では、相談の必要な人への早期対応、3次予防は円滑な職場復帰支援及び再発防止を産業医などのスタッフと連携した対応を実践しております。

昨今の厳しい社会経済情勢の中でストレスフルな状況は変わりませんが、職員の一人一人が、心も体もセルフケアを心がけて、明るい職場づくりができるよう支援ができればと思っております。
まずは、『笑顔であいさつ!!笑いのある職場』でありたいです。



 

保健師だより 2011年1月

従業員とともに

株式会社 山形屋 診療所 枦木 玲子

当社の企業内診療所は歴史が古く、毎日診療を行い、定期健診も計画から実施、事後措置まで概ね診療所で行っているため、従業員にとって産業医・産業看護職は馴染みのあるごく普通の存在です。
しかしながら、ただ「診察を受けて薬を貰う所」、「健康診断を受ける所」というだけではなく、健康のことで何か不安なことがあったり、相談したいことがあったりした時に、診療所のスタッフを一番に思い出して貰えるようになるには、これからも地道にコツコツと活動し続けることが大切だと思っています。

長引く不況や、ライフスタイルの変化の中で、社内の様子もずいぶん変わってきました。正社員をパートやアルバイトが押す勢いで増えてきており、雇用形態も多様化しています。高校を卒業したばかりの18才未成年から75才超の後期高齢者まで幅広い年齢層の人々が同じ屋根の下で働いています。

「寿退社」はもはや死語。育児を理由に辞める人もほとんどいません。共働き家庭は普通です。妻が家を守っている家庭もまた普通。父子家庭・母子家庭も特に珍しくはありません。アラフォー(も死語ですか?)の独り者も後ろ指さされるほどでもありません。仕事への考え方も、生き方も人それぞれで多彩です。よく言えばとても自由になってきており、何も特別なことになりえないのです。

健康相談等で個人的に関わるとき、生活習慣はもちろん、その人の背景や立場をよくよく把握していなければ、実生活に沿った適切なアドバイスなど到底できそうもないように思え、最近は少々腰が引ける時もあります。自分では全く考えが及ばないような生き方を選ぶ人と遭遇すると、どう対応すればいいのか戸惑います。自分好みに誘導したり押し付けたりせず、できるだけ一緒に考える姿勢だけは心がけるようにしています。

社会全般的に、職場というところは殺伐とした雰囲気に陥りそうな昨今です。今のところは、総じて明るい従業員に救われていますが、楽観はできないでしょう。人生山あり谷ありでもしぶとく生きていけるようなスキルを身につけ、従業員とともに助け合っていけるようになりたいです。

さて、目の前の仕事は、インフルエンザワクチン接種です。北海道物産展、お歳暮、クリスマス商戦と、これからが正念場ということもあり、また、昨年新型インフルエンザ対策に苦労した甲斐もあって、従業員の感染症予防に対する関心は高く、およそ2,500人が訪れる予定です。産業保健スタッフの存在と活動をアピールする良い機会と捉え、嵐のような晩秋から年末を乗り切っていきたいと思います。



 

保健師だより 2010年11月

さんぽ鹿児島掲載分

メタボ対策への取り組みについて

株式会社 新日本科学 保健師 松藤 純子

  当社では定期健康診断の事後指導の一環として、保健師・管理栄養士による個別指導・集団指導を実施しておりますが、今回はその中でメタボに着目した取り組みについて一部ご紹介させていただきたいと思います。

1.導入前の腹囲測定の取り組み

昨年度は、まず「メタボリックシンドロームはなぜ重要か」という内容で集団指導を実施し、体重のみではなく、男性用(85cmに印)、女性用(90cmに印)の手作り紐を作成し、臍周囲径の測定媒体として使用 いたしました。腹囲の状態を互いにチェックしてもらい、内臓脂肪に対する意識向上に努めました。健康診断に腹囲が導入される前でしたので、ものめずらしさも手伝い興味深く取り組んでくれ、メタボに対する正しい知識と各自の健康を考える良い機会になったようでした。

2.メタボに着目した食品の紹介と健康に着目した自動販売機の導入

今年度は手軽にできる食事の工夫の一つとして、2社様 のご協力を得ることができ、低GI値食品及びノンオイル・低塩ドレッシングを全社員に配布するという取り組みをさせていただきました。色々な視点から手軽 に市販されているものをどのように生活に取り入れていくことが適切であるかについて、市販食品を通して保健指導を実施いたしました。
テレビコマーシャルでよく見かける商品を実際に食して見て、どのような工夫がされているかを知ることで摂取エネルギーの工夫の必要性が浸透したように感じております。
また、会社の中でも健康に良いものを選んで飲めるという環境の充実のために特定保健用食品を含む飲み物の自動販売機を導入したことも社員の健康への意識を高めるための一因を担っていると存じます。

3.社員食堂にヘルスアップメニューの導入

外食の摂取の工夫という観点から、社員食堂の提供メニューの中に

  1. エネルギーが低く(550〜600kcal)
  2. 栄養バランスが良く
  3. 野菜の1日必要量の半分以上を摂取できる
  4. 果物を加える

という4つの内容が特徴のヘルシーメニューを提供する試みをしております。展開するに当たっては、委託業者の担当管理栄養士、料理長・当社の管理栄養士・保健師で数回話し合いを設け、提供内容や提供数などについて決定しております。
アンケートの結果、社員の反応は上々で完売の状況が続いております。今後も、専門的な観点はもちろん社員の声に十分耳を傾けながら健康的でおいしい食事の提供ができるように今後も工夫していきたいと考えております。
※実際導入したメニューを一部ご紹介させていただきます。

ヘルシーメニュー写真ヘルシーメニュー


ヘルスアップランチ メニューヘルスアップランチ 写真



 

 

さんぽ鹿児島 第49号(2009年1月)掲載

職場における健康支援について

株式会社 鹿児島銀行 保健師 堂園 久美

  当行は、県内外に163店舗を持ち、約2,500名の従業員が就業しています。
金融機関を取り巻く情勢については、業界の再編や異業種参入の動きが活発化する中、経営の合理化、効率化が進み、労働環境にも様々な影響を及ぼしつつあります。
また、業務内容も新サービスの開始や新システムの導入等により複雑化しています。

このような労働環境のもと、鹿児島銀行には私を含め3名の保健師がいます。メンタルヘルス、特定保健指導、健康診断などそれぞれが役割を持ち、横の連携を密に取りながら従業員の心身の健康を支える支援を行っています。

私は、人事部に所属し本店の保健室で健康診断の企画・運営、健康相談や行内での健康教育の実施、行内LANを使っての「保健室だより」の発行、長時間勤務者の健康状態の把握などを行っています。また、産業医と連携を取り、欠勤者の復職支援や受診が必要な方への連絡などを行っています。 健康診断の内容を見てみると、20~30代と比較的若い年代から肥満や脂質異常、耐糖能異常などが見られ、早い時期からの健康管理の必要性を感じています。その支援のひとつとして、新入行員に対して入行時の研修会で食事や運動、休養などについて健康教育を行っています。

また、女性の中には、やせ願望や無理なダイエットによる低体重、栄養不足から貧血になる場合もあり心配されます。
さらに、管理職や単身赴任者は、食生活の乱れや運動不足などから生活習慣病を招く場合があります。
健康への関心が低い場合や数値に異常があっても自覚症状がない場合など、健康診断を受診するだけで、次の生活改善の行動へつながらない状況もあります。

このように、保健指導が必要と思われる従業員が少なからずおりますが、本人の自発性を促し、健康管理に活かせるような支援を心がけることが大切だと感じています。
そのためには、私自身指導のスキルやコミュニケーション力を高めていくことが必要だと思います。

産業保健の場は、対象は従業員であり従業員の健康は企業の活力につながります。また、それは家族の健康や社会の発展につながります。
以前上司が話した「会社にとって従業員は宝」という言葉が印象に残っていますが、その通りだと思います。
健康を支援する立場として、日々の出会いや関わりを大切に精一杯がんばっていきたいと思います。

さんぽ鹿児島 第47号(2008年7月)掲載

働く女性が元気で出産育児をむかえるために

(医)光智会 産科婦人科 のぼり病院 外科部長 野辺 祐代

  のぼり病院は、昭和26年に会長である昇勇夫が開業し、以来3代に渡る産婦人科です。現在までに数万人のベビー誕生のお手伝いをしてまいりました。

1.57ショックと言われ始め、少子化が進む中で年々出生数の減少が続いています。また、核家族化も進むこのような時代だからこそお母様達へのサポートが必要です。
最近では働きながら、妊娠・出産・育児と両立されるお母様達が増えています。そんなお母様たちを応援するために、私たちが行っている活動についてご紹介いたします。

産科の定期健診は、仕事を続けながら妊娠中異常なく安心して過ごすためには、とても大切な事です。自分の体の変化やお腹の赤ちゃんの成長に異常がないかを医師がチェックします。
また、当院では医師の健診以外に助産師外来、乳房外来を開設しております。いずれも予約制になっており、有効に時間を使っていただくようになっております。助産師外来では助産師が健診をし、ゆっくりと時間をかけて妊婦さんとお話をし、密接な関わりの中で精神的、社会的全てのものを把握しながら援助していきます。
家族同伴での健診も実施し、妊娠・出産を家族と共有し、協力し合えるような関わりをもち、相談しやすい環境作りを心がけております。

母親学級では、妊娠中の過ごし方、栄養の摂り方、分娩について等、毎週1回繰り返し教室を開催して、仕事をしていても参加できるように体制をとっております。
また、ご主人にも分娩・育児について学んで頂き、父親としての自覚をもち、サポートできるよう夫婦学級も開催し、支援しております。夫婦学級を規定の時間で受講できない時は、助産師外来枠でご夫婦への説明ができるように時間を取ります。

この他に、運動療法の一環としてマタニティービクスとマタニティーヨガを行っています。参加することで、体力作りや仕事上でのストレスの発散もでき、さらに、妊婦同士の仲間作りにも役立っております。
入院・分娩には助産師が付き添いお手伝いをします。ゆったりとした雰囲気の中でお産が出来るようにLDR室というお部屋が準備してあり、陣痛や分娩を同じお部屋で過ごしていただいております。また、常に医師も常駐しており、安全面にも配慮しています。
最近では、産婦さんが主体となってお産に取り組む、自然なお産を希望された場合の対応も行っています。

入院生活はより快適に過ごして頂けるよう個室も多く、授乳に関しては授乳室での個別指導により母乳育児のためのお手伝いもしています。また、分娩についた助産師が担当となり育児や退院後の事など相談にのり、安心して退院出来るよう援助しています。

退院1週間後に授乳の状況や心配事などの相談を受ける1週間健診、また1ヶ月健診では、赤ちゃんの成長を小児科の医師が、お母さんの状態を当院の医師が診察致します。産後は不安になりやすく、心配事も多いので電話はいつでも受けつけ、ご安心頂けるように対応しております。
また、1ヶ月健診後は、育児サークルに参加する事ができます。育児サークルは、育児真っ最中の同じ境遇のお母様達の集まりで、共感する所が多く育児に関係する情報交換の場となっております。仕事を持ちながら育児をしている方の体験談なども聞く事ができ、お茶をしながら悩みや子供の成長についてなど自由に会話できる場所です。助産師も数人参加し、さまざまな相談に対応できるように努めております。

当院にも仕事と育児を両立しながら働いているスタッフが大勢いますが、母親と子供の健康はとても大切です。当院をご利用される方が妊娠中異常なく過ごされ、出産という大仕事を乗りきり、元気に育児ができるようサポートする事が私達の使命だと考えています。

さんぽ鹿児島 第46号(2008年4月)掲載

平成20年度から実施する「メンタルヘルス健診」のご紹介

県民総合保健センター 保健師 下木原 直美

はじめに

県民総合保健センターは、「県民の健康づくりの拠点施設」として昭和61年4月開設以来20年間、結核・各種がんの集団検診をはじめとした事業を実施しています。
平成18年度は、大手事業所をはじめ中小事業所を合わせると事業所健診は424か所、30,904人実施しています。

当センターの「メンタルヘルス健診」事業の概要

今、急速に社会問題化しつつあることのひとつとして「メンタルヘルス」があげられると思います。鹿児島産業保健推進センターで県下の小規模事業所を対象にした労働者のストレス要因等の調査では、メンタルヘルス対策は約2/3の所が全く対応していないという結果でした。
国は「労働者の心の健康の保持増進のための指針」(平成18年3月策定)に基づき職場におけるメンタルヘルス対策を推進しています。このような背景をふまえ、定期健康診断時に「メンタルヘルス健診」を実施することになりました。

目的として

  1. 過重労働等に起因する職場ストレスをチェックすることにより、精神疾患の予防、早期発見、早期治療につなげる
  2. 過剰なストレス状態に陥らないためのセルフチェックの普及を図る

ことをあげています。

方法として、厚生労働省が作成した「労働者の疲労蓄積度自己診断チェックリスト」用紙を事前に配布、記入し自覚症状と勤務の状況の評価結果から仕事による負担度を自ら判定したものを健診当日持参します。
仕事による負担度「4点以上」の受診者に対して、さらに「職業性ストレス簡易調査票」を記載し、保健師と一緒にチェックして、簡易に採点し、気づきとセルフケアの支援をします。また、後日当センターが依頼している専門医師が判定を行います。判定結果が「要相談」となった方には、医療機関や相談機関の一覧表を同封した紹介状と健診結果を直接個人に通知します。
それ以外の方も、同様に個人へ通知します。 実施にあたっての留意事項として、従業員の方へ目的を説明し、実施の了解を得ていただく必要があります。
従業員の方のプライバシー保護のため、原則として個人の結果は個人情報扱いとし、事業所への報告は実施件数のみとなります。これらを従業員の方へ説明し、安心して実施できる環境をご用意いただきます。それらをふまえた上で「メンタルヘルス健診」をすすめていきたいと考えております。

最後に

健診機関保健師の大きな役割のひとつとして、データを分析して結果の見方やその結果を委託先のニーズに合わせ、情報を自分のこととして捉えていただけるようわかりやすくフィードバックしていく必要があると思います。
そして、心と身体の健康づくりに活用していただけるよう一次予防の啓発活動の展開へと繋げていければと考えております。
そのためには私達自身、心と身体のエネルギーを充電しつつ、健診の現場でも元気よく挨拶をしてコミュニケーションを図っていきたいと思います。今後も働く人のQWL(クオリティ・オブ・ワーキングライフ)を支援していけるようスキルアップしていきたいと思います。

さんぽ鹿児島 第45号(2008年1月)掲載