令和8年6月
産業保健看護専門家 認定試験体験記
ヘルスサポートセンター鹿児島
保健師 川吉 菜紀
“看護職は、常に、個人の責任として継続学習による能力の開発・維持・向上に努める”と、日本看護協会の『看護職の倫理綱領』に明示されています。私はヘルスサポートセンター鹿児島で、保健師として産業保健活動を行っておりますが、この継続学習の一環として昨年、日本産業衛生学会 産業保健看護専門家制度の認定試験に挑戦し、合格できましたので、この経験につき記させていただきます。
本資格にチャレンジする大まかな流れとしては、以下のⅠ〜Ⅳのステップがあります。
ステップⅠ:登録者認定試験。マークシート形式、100問を100分で解くというもので、懐かしい国家試験のようなイメージです。私は2023年6月に福岡で受験しました。
ステップⅡ:ステップⅠをクリアしたら、専門家認定試験の受験資格を得るための活動です。要件は5つあり、①5年以上の産業保健看護に係る実務経験、②基礎研修の受講、③学会参加、④研究発表、⑤社会貢献、となっています。私にとって初めての経験ばかりで、簡単ではありませんでしたが、職場の産業医や同僚看護職の協力を得ながら取り組み、5つの要件をクリアしました。
ステップⅢ:受験資格の認定を得た後は、本格的に受験勉強に取り組みました。ご紹介を頂き知り合った同期受験の北海道、千葉県の保健師とは、月1〜2回オンラインでの試験対策会を持ちました。そのほか職場の産業医の協力を得て、作成した課題回答の添削を受けたり、事業場への道すがら口頭試問の練習を行ったりもしました。
ステップⅣ:いよいよ試験本番です。私が受験した2025年の試験地は大阪でした。緊張を隠せないまま試験会場入りしましたが、会場で一緒に試験対策をした仲間の顔を見ると、安心感と心強さがわいてきました。試験開始後、無我夢中で2時間弱の課題作成を行い、初対面の方々とグループディスカッションをし、面接・口頭試問では第一線で活躍中の先生を目の前にして緊張の中、回答をしました。終わった瞬間はやりきった感で一杯でした。確たる手応えがあったわけではありませんが、それでも産業保健看護職に求められていることはこういうことなのだな(知識、アセスメント力、企画力、コミュニケーション力、協調性……)と痛感しました。試験後は残念ながら観光のための時間がなく、せめてと思い、空港でたこ焼きを食べ、名物のお土産をたくさん買って戻りました。
今回の経験では、合格した喜び・達成感に加え、たくさんの方々とつながりができたことが大きな収穫だったと感じています。何かに挑戦してみたい、つながりが欲しいと感じたそのとき、産業保健看護専門家制度にチャレンジするのはいかがでしょうか。詳しくは、“日本産業衛生学会 産業保健看護専門家制度”で検索してみて下さい。
今後も資格を維持できるよう研鑽を積み、事業場やそこで働く人々へのサポートに、今回学んだことを活かしていきたいと思います。
※登録者認定試験合格後は日本産業衛生学会の正会員として会員資格を継続することが必要です。
保健師だより 2026年6月