お知らせ

メールレター 第223号

■■■sanpo■■■■■■■■■■■■■■■■■■
≪「さんぽ鹿児島」メールレター≫ 第223号
               2021/10/1

   発行:鹿児島産業保健総合支援センター
              所長 草野 健

■■■■■■■■■■■■■■■■kagoshima■■■

相談員からのメッセージ

「依存症対策に県が動き始めた。専門医療機関を選定」

産業保健相談員 竹元 隆洋
(指宿竹元病院)

        (担当分野:メンタルヘルス)

私が理事をしている日本アルコール関連問題学会が中心になって2013年(H25)にアルコール健康障害対策基本法が成立。翌年には施行されました。鹿児島県としては、他の県に遅れまいと2016年(H28)にアルコール健康障害対策推進基本計画策定委員会を立ち上げて、私も委員として参加し、語り部の役をこなしてきました。そうして県は2021年(R3)1月にひとつの形を作り上げてきました。通達の鏡文は「県では依存症患者が地域で適切な医療をうけることができるようにするために、アルコール健康障害、薬物依存症、ギャンブル等依存症について国の方針、基準に基づき、専門医療機関及び治療拠点機関を選定し、体制整備を進めている」とある。1)依存症専門医療機関は一定の基準にあり、依存症に関する専門的な医療を提供できる医療機関を選定している。(A)「アルコール健康障害」に対しては、(1)県立姶良病院(2)三州脇田丘病院(3)森口病院(4)指宿竹元病院を選定。(B)「薬物依存症、ギャンブル等依存症」に対しては、(1)森口病院(2)指宿竹元病院を選定。2)依存症治療拠点機関は依存症に関する情報発信や医療機関を対象とした研修、専門医療機関の活動実績の取りまとめなどを行う医療機関で「アルコール健康障害、薬物依存症、ギャンブル等依存症」に対して(1)森口病院(2)指宿竹元病院を選定している。

研修セミナーのご案内

下記、セミナーはどなたでも参加できます。
参加される皆様は、新型コロナウイルスの感染予防対策(以下URL)にご協力ください。
https://kagoshimas.johas.go.jp/wp-content/uploads/2020/05/kensyu-kai.pdf

≪ 10月 ≫【定員】14名 【会場】光健ボイスビル2F ※10/16を除く
:*:*:*:*:*:*:*:*:*:*:*:*:*:*:*:*:*:*:*:*:*:*:*:*:*:*:*:*:*:*:*:*:*:
☆10月 8日(金)14:00~16:00
「ストレスチェックと高ストレス面接の実際」小田原先生
日医認定産業医:生涯(実地)2単位

☆10月11日(月)14:00~16:00
「産業医面談-事例集-」桶谷先生
日医認定産業医:生涯(専門)2単位

☆10月14日(木)14:00~16:00 ※満席
「行動変容を促すためのコミュニケーション」網谷先生
日医認定産業医:生涯(専門)2単位

☆10月16日(土)14:00~16:00 ※満席
「職場のトラブルメーカーにはこう対処しています」冨宿先生
※会場:鹿児島県医師会3F中ホール(鹿児島市中央町8-1)
日医認定産業医:生涯(専門)2単位

☆10月20日(水)14:00~16:00
「産業医として知っておくべき作業環境測定結果報告書の読み方」東先生
日医認定産業医:生涯(実地)2単位

☆10月20日(水)16:10~17:10
「労働衛生関係法令」当センター副所長
日医認定産業医:生涯(更新)1単位

☆10月22日(金)14:00~16:00
「職場風土をかえる高血圧保健指導」德永先生
日医認定産業医:生涯(実地)2単位

☆10月25日(月)18:00~20:00
「職域における食と健康:食事摂取基準とその利用」堀内先生
日医認定産業医:生涯(専門)2単位

☆10月27日(水)14:00~16:00
「「働く人」におけるメンタルヘルスと自殺」長友先生
日医認定産業医:生涯(専門)2単位

≪ 11月 ≫【定員】14名【会場】光健ボイスビル2F ※11/13を除く
:*:*:*:*:*:*:*:*:*:*:*:*:*:*:*:*:*:*:*:*:*:*:*:*:*:*:*:*:*:*:*:*:*:
11月4日(木)14:00~16:00
「うつ病について-復職支援プログラムも含めて-」赤崎先生
日医認定産業医:生涯(専門)2単位

11月9日(火)18:00~20:00
「循環器疾患と職場の健康対策について」前田先生
日医認定産業医:生涯(専門)2単位

11月12日(金)14:00~16:00
「復職支援と両立支援」小田原先生
日医認定産業医:生涯(更新)2単位

11月13日(土)14:00~16:00 ※定員30名
「職場の結核対策」徳留先生
※会場:鹿児島県医師会3F中ホール(鹿児島市中央町8-1)
日医認定産業医:生涯(専門)2単位

11月18日(木)14:00~16:00
「知っておきたい職場の安全管理と安全配慮義務」黒沢先生
日医認定産業医:生涯(専門)2単位

11月22日(月)14:00~16:00
「私はこのような職場巡視をしています」冨宿先生
日医認定産業医:生涯(専門)2単位

11月26日(金)14:00~16:00
「職場風土をかえる適正飲酒保健指導」德永先生
日医認定産業医:生涯(実地)2単位

11月30日(火)18:00~20:00
「歯周病とメタボリックシンドローム~歯周病の予防と悪化防止~」門松先生
日医認定産業医:生涯(専門)2単位

———————————————————-
◇…産業医対象
●…産業保健スタッフ対象
☆…産業保健スタッフ・産業医対象
———————————————————-
▼詳細・申込
https://kagoshimas.johas.go.jp/information/h2335

:*:*:*:*:*:*:*:*:*:*:*:*:*:*:*:*:*:*:*:*:*:*:*:*:*:*:*:*:*:*:*:*:*:

第83回労働衛生研究会~働く人の健康を考える~の開催について

:*:*:*:*:*:*:*:*:*:*:*:*:*:*:*:*:*:*:*:*:*:*:*:*:*:*:*:*:*:*:*:*:*:
鹿児島労働衛生研究会は「労働衛生コンサルタントとこれを目指す人々との研修・交流会」として、四半期に1回、テーマを決めて研修会を開催するとともに情報交換も行っています。
本年度3回目の労働衛生研究会を下記のとおり開催します。参加費は無料です。

日 時 令和3年10月22日(金)19:15~20:45
場 所 鹿児島市勤労者交流センター(よかセンター)多目的ホール
(鹿児島市中央町10番地 キャンセビル8階 099-285-0003)

テーマ 炎症性腸疾患と両立支援について
講 師 小牧 祐雅 氏
(鹿児島大学大学院医歯学総合研究科健康科学専攻人間
環境学講座衛生学・健康増進医学 講師)

お知らせ

<鹿児島産業保健総合支援センター>

産業保健に関するご質問・ご相談を受け付けています。

メンタルヘルス対策や治療と仕事の両立支援対策をはじめ、産業保健に関する様々なご質問・ご相談を受け付けています。電話やホームページからもお気軽にご相談ください。(オンラインによる相談も可能です。)
https://kagoshimas.johas.go.jp/about/about_category/otoiawase

治療と仕事の両立支援について

治療と仕事の両立に関するお悩み等について、事業場関係者や産業保健スタッフ、がんなど反復・継続して治療が必要な患者(労働者)やその家族からの相談に、鹿児島産業保健総合支援センターの両立支援促進員又は産業保健専門職(保健師)が相談に応じます。(オンラインによる相談も可能です。)

また、両立支援促進員が、事業場を訪問して事業場内の支援体制、勤務・休暇制度、各種規程等の整備、両立支援に関する教育など両立支援制度の導入に向けた支援を行うほか、患者(労働者)からの申出を受け、就労継続や職場復帰に関する事業場との調整支援を行います。

両立支援に関する相談、各種支援は無料です。
○治療と仕事の両立支援(支援内容、相談窓口、申込フォームなど)
https://kagoshimas.johas.go.jp/about/about_category/cat765

なお、医療機関の両立支援(出張)相談窓口につきましては、新型コロナウイルスの感染状況により、医療機関の相談窓口業務を中止する可能性がありますので、当センターのホームページで事前に確認いただきますようお願いいたします。

メンタルヘルス対策支援について

当センターのメンタルヘルス対策促進員(産業カウンセラーや社会保険労務士など)が事業場に訪問し「心の健康づくり計画」の策定、相談体制の整備、職場環境の把握と改善、管理監督者向けや若年労働者(含む全社員)向けのメンタルヘルス教育・研修、メンタルヘルス不調者の職場復帰支援など、職場のメンタルヘルス対策に関する取り組みを無料で支援します。

また、事業場訪問以外のご相談(対面・電話・メール・オンライン)にも対応いたします。オンラインによる研修も対応可能です。
https://kagoshimas.johas.go.jp/about/about_category/mental

地域産業保健センター(地域窓口)について

鹿児島県内7か所に地域産業保健センター(地域窓口)を設置し、労働者数50人未満の小規模事業場に対する健康相談、保健指導等の産業保健サービスを無料で行っています。
https://kagoshimas.johas.go.jp/about/about_category/cat638

<労働者健康安全機構情報>

「令和3年7月豪雨災害被災者のための心と健康の相談ダイヤル」について(再掲)

「令和3年7月豪雨災害被災者のための心と健康の相談ダイヤル」

フリーダイヤル 0120-200-826
※全国どこからでも、携帯電話やPHSからも無料で利用可能

  • 受付日時 平日(10 時 00 分~17 時 00 分/土日祝日を除く)
  • 対象者 被災された住民の方(事業者、労働者及びその家族等)
    相談例:人間関係の悩みなどでの強いストレスや不安について
        エコノミークラス症候群などの健康管理や感染対策などの健康不安について

令和3年度両立支援コーディネーター基礎研修開催のご案内(再掲)

第5回~第9回の研修日程が公開されています。
なお、第5回~第7回の募集期限は10月10日までとなっています。
https://www.johas.go.jp/ryoritsumodel/tabid/1968/Default.aspx

オンラインによる医師の面接指導を実施するに当たっての留意事項(再掲)

https://www.johas.go.jp/sangyouhoken/johoteikyo/tabid/1942/Default.aspx

労災疾病等医学研究普及サイトのご案内

労働者健康安全機構では、労働災害の発生状況や行政のニーズを踏まえ、労災補償政策上重要なテーマや新たな政策課題について、時宜に応じた研究に取り組んでいます。

○労災疾病等医学研究普及サイト
https://www.research.johas.go.jp/index.html
○「病職歴調査」について
http://www.research.johas.go.jp/bs/index.html
○「令和2年度入院患者病職歴基礎解析」について
https://www.research.johas.go.jp/bs/doc/20210402.pdf
○「職業関連癌」について
https://www.research.johas.go.jp/shokugyo2018/index.html
○「生活習慣病」について
https://www.research.johas.go.jp/seikatsu2018/index.html
○ 平成29年度までのアスベスト研究について
https://www.research.johas.go.jp/asbesto2015/
○ 現在のアスベスト研究の詳細について
https://www.research.johas.go.jp/asbesto2018/
○「勤労世代肝疾患」について
https://www.research.johas.go.jp/kinrou2018/index.html

<厚生労働省情報>

令和3年度「全国労働衛生週間」を10月に実施(再掲)

https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_19768.html

脳・心臓疾患の労災認定基準を改正しました

脳・心臓疾患の労災認定基準については、改正から約20年が経過する中で、働き方の多様化や職場環境の変化が生じていることから、専門検討会での検証を経て報告書が取りまとめられ、報告書を踏まえて認定基準を改正し、令和3年9月15日から施行されました。

【報道発表資料】
https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_21017.html
【改正概要】
https://www.mhlw.go.jp/content/11201000/000832041.pdf
【改正通達 本文】
https://www.mhlw.go.jp/content/11201000/000832042.pdf

10月は「年次有給休暇取得促進期間」です

年次有給休暇を取得しやすい環境整備を推進するため、毎年10月を「年次有給休暇取得促進期間」として、集中的な広報活動を行っています。

【年次有給休暇取得促進特設サイト】
https://work-holiday.mhlw.go.jp/kyuuka-sokushin/
【促進期間リーフレット】
https://work-holiday.mhlw.go.jp/material/pdf/category1/210820_1.pdf

<鹿児島労働局情報>

鹿児島県最低賃金を「時間額821円」に引き上げます

鹿児島県の地域別最低賃金が時間給821円となります。
発効年月日は令和3年10月2日です。
https://jsite.mhlw.go.jp/kagoshima-roudoukyoku/hourei_seido_tetsuzuki/kane/saitin01.html

令和3年の労働災害発生状況

○令和3年(8月末速報)
□ 死亡者数は15人で、前年同期比で4人(36.4%)増。
□ 休業4日以上の死傷者数は1241人で、前年同期比で84人(7.3%)増。
https://jsite.mhlw.go.jp/kagoshima-roudoukyoku/content/contents/r3saigai_2021-0828-1.pdf

放射線業務従事者等の健康管理の徹底について

放射線業務従事者の健康管理等に関して、電離放射線健康診断の実施及び当該健康診断結果の報告義務について、関係者への周知依頼がありました。
https://kagoshimas.johas.go.jp/wp-content/uploads/2021/09/housyasengyoumujyujisya.pdf

< 一般財団法人女性労働協会情報>

母性健康管理研修会のご案内(厚生労働省委託事業)

令和3年7月改正の「母健連絡カード」の利用方法やコロナ禍における母性健康管理措置の留意点など、専門家から母性健康管理に係る最新の情報をお知らせします。
https://www.bosei-navi.mhlw.go.jp/kenshu/

<新型コロナウイルス関連情報>

新型コロナワクチン接種後の副反応への対応方法(厚生労働省)

https://www.mhlw.go.jp/content/000830259.pdf

職場における新型コロナウイルス感染症対策のための業種・業態別マニュアル(日本産業衛生学会)

https://www.sanei.or.jp/?mode=view&cid=444

新型コロナワクチン職域接種について(鹿児島県)

https://www.pref.kagoshima.jp/ae06/documents/vaccine-syokuiki.html

職域接種に関するお知らせ(厚生労働省)

https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/vaccine_shokuiki.html

新型コロナワクチンについて(厚生労働省)

https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/vaccine_00184.html

新型コロナウイルスに関連するQ&A(厚生労働省)

○企業の方向け
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/dengue_fever_qa_00007.html
○労働者の方向け
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/dengue_fever_qa_00018.html

職域のための新型コロナウイルス感染症対策ガイド(日本渡航医学会)(再掲)

https://plaza.umin.ac.jp/jstah/index2.html

編集後記

SARS-COV-2の新規感染者数は明らかに減少傾向にある。各種対策の効果であろうか。医療の逼迫率状況も改善傾向にあるが未だ油断はできそうにない。感染対策緩和による経済活動活性化により第6波襲来も心配されている。GDP増加のみを目的とする経済活動では感染機会増大は必須であろう。また、ワクチン接種を含め感染対策の世界的格差により新変異株出現頻度が増加することが危惧される。

昨年の感染拡大防止策の中で健診・検診活動は不要・不急と制限され後倒しとなることが相次いだ。今年になってその傾向は若干改善されたが、いったん減少した受診者数は回復傾向にあるも実施時期の乱れは続いているようだ。安衛法に規定する定期健診は事業場の法的義務なので、それまで健診専門施設による集団実施から複数医療機関での個別受診に切り替えた事業場も少なくないようだ。健診実施機関が異なれば健診精度も不安定となり年次推移の判断は困難となり、健診時期が異なれば健康状態の経年変化も診難く疾患や健康障害の早期発見も遅延し易くなる。それは、労働による健康障害等を未然に予防する、働くことでより健康水準が向上するように作業環境対策・作業対策を講じる、という産業保健活動の質低下を意味する。

一方、努力義務として推奨されている対策型がん検診の受診者数は以前と比べ無視できないほどに減少している。COVID-19死亡数は年間1万数千人弱だが、がん死亡数は年40万人弱。発見が遅れればがん死亡数はさらに増加することになる。

健診および検診は決して不要不急ではなく、疎かにしてはならない活動である。