お知らせ

メールレター 第238号

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≪「さんぽ鹿児島」メールレター≫ 第238号(2023.1)

   発行:鹿児島産業保健総合支援センター
              所長 草野 健
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あけましておめでとうございます。
本年もどうぞよろしくお願い申し上げます。
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相談員からのメッセージ

自律的な化学物質管理にむけて

産業保健相談員 中甫木 直樹
(なかほぎ労働衛生コンサルタント事務所)

2022年の法令改正をうけて、化学物質管理が大きく変わろうとしています。

厚労省は、2022年2月24日に改正安衛令等を公布し、同年5月31日には改正安衛則等を公布しました。この改正により、危険有害性が高く健康被害が報告されている物質だけでなく、危険有害性の可能性のあるものも含めて管理が求められることになります。このことは、単に法律を守る(法令遵守)というだけでなく、化学物質を取り扱う事業場や作業者自身が率先して健康障害予防に関わる(自律的管理)という意味を持ちます。そのため今回の法令改正が、職場の化学物質管理に大きな影響を与えると予測されています。

今回の法令改正で、重要度及び関係性が高いと思われる要点を以下に挙げます。

  1. 規制対象物質が2021年1月1日現在、674物質であったものが、2024年4月には約2900物質に大きく増える
  2. 労働者が吸入する有害物質の濃度について、ばく露濃度を「ばく露限界値」以下、ばく露限界値の設定がない場合は、なるべく低くする義務
  3. 皮膚の刺激/傷害性、皮膚吸収による健康障害が起こるおそれがないことが明らかなもの以外の物質取扱い時の防護具の使用義務
  4. 化学物質管理者の選任義務(GHS分類済み危険有害物を製造する事業場においては、化学物質管理に関する専門的な講習を修了した者その他化学物質管理に関し必要な知識・経験を有する者から選任)
  5. 保護具着用管理責任者の選任義務(労働者のばく露防止措置の方法として、保護具を使用する場合)
  6. 購入したGHS分類済み危険有害物を事業場内で他の容器に移し替えて保管する場合又は製造中間体であってもGHS分類済み危険有害物を容器に入れて保管する場合は、ラベル表示その他の方法により、当該容器を取り扱う労働者に内容物の種類及びその危険性・有害性に関する情報が伝わるようにする義務

などが挙げられます。
規制対象物質となる化学物質については、労働安全衛生研究所ホームページにて、労働安全衛生法に基づくラベル表示・SDS交付の義務化対象物質リスト、候補物質のリストが公表されています。事業場で取扱う化学物質について、SDS/ラベルとばく露低減措置の内容について改めて御確認をお願いいたします。

研修セミナーのご案内 (1月~3月開催分 受付中!)

【定 員】14名
【会 場】光健ボイスビル2F

┏―[ 詳細・申込はこちらから ]―――――――――――┓
https://kagoshimas.johas.go.jp/information/h2335
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お知らせ

<鹿児島産業保健総合支援センター>

【重要】当センターならびに各地域産業保健センターをご利用の皆様へ

当センターならびに各地域産業保健センターで行う各種支援、産業保健サービスについては、国からの補助金により提供されておりますが、活動資金に限りがあり、状況によってはご利用をお受けできない場合があります。
ご利用の皆様には大変ご不便をおかけいたしますが、ご理解の程、よろしくお願い申し上げます。
なお、地域産業保健センターをご利用いただけない場合は、本社・支店等の産業医に協力が得られないか、または健康診断を実施した医療機関等の協力を得てご対応いただくか、検討をお願いいたします。

産業保健に関するご質問・ご相談を受け付けています。

治療と仕事の両立支援対策やメンタルヘルス対策をはじめ、産業保健に関する様々なご質問・ご相談を受け付けています。(オンラインによる相談も可能です。)電話やFAX、ホームページからお気軽にご相談ください。
https://kagoshimas.johas.go.jp/about/about_category/otoiawase

治療と仕事の両立支援について

治療と仕事の両立に関するお悩み等について、事業場関係者や産業保健スタッフ、がんなど反復・継続して治療が必要な患者(労働者)やその家族からの相談に、鹿児島産業保健総合支援センターの両立支援促進員又は産業保健専門職(保健師)が相談に応じます。(オンラインによる相談も可能です。)
両立支援に関する相談、各種支援は無料です。

▼治療と仕事の両立支援(支援内容、相談窓口、申込フォームなど)
https://kagoshimas.johas.go.jp/about/about_category/cat765

医療機関の両立支援(出張)相談窓口につきましては、新型コロナウイルスの感染状況により、医療機関の相談窓口業務を中止する可能性がありますので、当センターのホームページで事前に確認いただきますようお願いいたします。

メンタルヘルス対策支援について

当センターのメンタルヘルス対策促進員(産業カウンセラーや社会保険労務士など)が事業場に訪問し、職場のメンタルヘルス対策に関する取り組みを無料で支援します。

また、事業場訪問以外のご相談(対面・電話・メール・オンライン)にも対応いたします。オンラインによる研修も対応可能です。

▼メンタルへルス対策支援(支援内容、申込フォームなど)
https://kagoshimas.johas.go.jp/about/about_category/mental

地域産業保健センター(地域窓口)について

各地域産業保健センターでは、労働者数50人未満の小規模事業場の事業主や労働者を対象に、健康診断結果の意見聴取、健康相談、長時間労働者や高ストレス者に対する面接指導、保健指導等の産業保健サービスを無料で行っています。

▼地域産業保健センターのご利用について
https://kagoshimas.johas.go.jp/about/about_category/cat638

<労働者健康安全機構情報>

団体経由産業保健活動推進助成金について

令和4年12月19日から新たに「団体経由産業保健活動推進助成金」を開始しました。この助成金は、中小企業や労働保険の特別加入者を支援する団体等が、傘下の中小企業等に対し、産業医、保健師等の専門職の他、産業保健サービスを提供する事業者と契約し、産業保健サービスを提供した際、その費用の一部を助成するものです。事業場における労働者等の健康管理のために、ぜひご活用ください。
なお、産業保健関係助成金については廃止となります。
https://www.johas.go.jp/sangyouhoken/tabid/1251/Default.aspx

▼「団体経由産業保健活動推進助成金」リーフレット
https://www.johas.go.jp/Portals/0/data0/sanpo/sanpojoseikin/R4/org_josei_leaflet_R4.pdf

「令和4年度大雨及び台風等による災害被災者のための心と健康の相談ダイヤル」について(再掲)

フリーダイヤル 0120-200-826(無料で利用可能)
受付日時 平日(10 時 00 分~17 時 00 分/土日祝日を除く)
対象者 被災された住民の方(事業者、労働者及びその家族等)
相談例 ・人間関係の悩みなどでの強いストレスや不安について
・エコノミークラス症候群などの健康管理や感染対策などの健康不安について

労災疾病等医学研究普及サイトのご案内

労働者健康安全機構では、労働災害の発生状況や行政のニーズを踏まえ、労災補償政策上重要なテーマや新たな政策課題について、時宜に応じた研究に取り組んでいます。

▼労災疾病等医学研究普及サイト
https://www.research.johas.go.jp/index.html

▼「両立支援コーディネーターマニュアル」について
https://www.johas.go.jp/ryoritsumodel/tabid/1047/Default.aspx

▼「両立支援コーディネーター」について
https://www.research.johas.go.jp/ryoritsucoo/

▼「じん肺診断技術研修」について
https://www.research.johas.go.jp/jinpaikenshu/

<厚生労働省情報>

「新たな化学物質規制を踏まえた自律的な化学物質管理促進セミナー」の動画配信について

令和4年9月~10月にかけて計3回実施した「新たな化学物質規制を踏まえた自律的な化学物質管理促進セミナーについて、ご都合の良い時に申込不要で無料視聴頂けるよう、動画配信を開始しました。

セミナーの動画は、独立行政法人労働者健康安全機構労働安全衛生総合研究所のウェブサイト上にて、令和5年2月末までご視聴いただけます。

▼セミナー概要等
https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_27800.html
▼セミナー動画(労働安全衛生総合研究所ウェブサイト)
https://www.jniosh.johas.go.jp/groups/ghs/movies.html#mizuhoSeminar

化学物質による労働災害防止のための新たな規制について(再掲)

https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000099121_00005.html

転倒予防・腰痛予防の取組について(再掲)

https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000111055.html

<鹿児島労働局情報>

鹿児島県内の労働災害発生状況

○ 令和4年(11月末速報)
□ 死亡者数は9人で、前年同期比で11人(55.0%)減少。
□ 休業4日以上の死傷者数は3,730人で、前年同期比で1,844人(97.8%)増加。
https://jsite.mhlw.go.jp/kagoshima-roudoukyoku/content/contents/r4saigai_2022-1212-1.pdf

「労働災害ピークアウト運動」に取り組みます!(再掲)

https://jsite.mhlw.go.jp/kagoshima-roudoukyoku/hourei_seido_tetsuzuki/anzen_eisei/anzen/2022-0930-10.html

令和4年度「業務改善助成金」について

業務改善助成金は、中小企業・小規模事業者等が事業場内最低賃金を30円以上引き上げ、生産性向上に資する設備投資等を行った場合に、その投資費用の一部を助成する制度です。

令和4年12月に改定が行われ、申請要件が緩和される等、より活用の幅が広がりました。詳しくはこちらをご確認ください。
https://jsite.mhlw.go.jp/kagoshima-roudoukyoku/hourei_seido_tetsuzuki/kane/kaizenzyoseikin.html

<鹿児島県難病相談・支援センター情報>

難病患者就労支援セミナーの開催について

鹿児島県難病相談・支援センターでは、難病および難病患者の就労について理解を深め、難病患者へのよりよい就労支援が行えるよう、難病患者の支援者や難病患者の雇用に関心のある企業等を対象としたオンラインセミナーを開催します。
参加は無料です。

日  時 令和5年1月27日(金)13時~16時
内  容
  1. 難病・相談支援センターからの報告
  2. 関係機関からの報告・情報提供
    ・ハローワークかごしま
    ・鹿児島産業保健総合支援センター
  3. 講話
    「難病患者の就労支援」(仮題)
受付期間 令和5年1月20日(金)まで

参加申込等については、こちらからご確認ください。
https://www.pref.kagoshima.jp/ae21/kenko-fukushi/kenko-iryo/nanbyo/syuurousiennsemina-.html

<新型コロナウイルス関連情報>

新型コロナウイルス・季節性インフルエンザの同時流行に備えた対応(厚生労働省)

https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/kansentaisaku_00003.html

新型コロナウイルスに関連するQ&A(厚生労働省)

▼企業の方向け
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/dengue_fever_qa_00007.html
▼労働者の方向け
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/dengue_fever_qa_00018.html

編集後記

皆さんは2023年の元旦をどのように迎えられたことでしょうか。年頭のメールレターでパンデミックに言及するのは今回で3回目です。大晦日から元旦を平穏に迎えたいものと思いつつこの稿を年末に書いていますが、「初詣」に多くの方が「今年こそは」との思いでCOVID-19終息を「神頼み」に加えるのでは、と思っています。

産業保健の課題は多々ありますが、年々メンタル障害に悩む人が増加しているように感じられます。「うつ」「抑うつ症」「適応障害」など診断名は多種ですが、要するにメンタル面の健康障害です。本人の「気づき」を主目的とする「ストレスチェック」の成果として「メンタル障害」に気づく人が増えたのであれば、それはそれで良いことです。

一方で昨今のメンタル障害多発の要因の一つとして感染症対策への「倦み」もありそうです。また、ウクライナ戦争を始めとする世界至る所での絶えることない戦火に加え、「平和」であるはず(?)の日本での白昼堂々の安倍元首相の暗殺、さらには「北朝鮮」の繰り返されるミサイル発射や中国の武力威嚇など、何とも「世情騒然」とする中で経済システムも揺らぎ初めています。「第3次世界大戦は経済戦争」で既に始まっている、との言説もあります。戦争であれば弱肉強食は当然ですから、そのような状況下で人々の「心」の安寧など望むべくもないでしょう。

産業保健の目的は、働く人が健全で安全な環境下で「働きがい」を持って活動することです。そのためには、個々人の健康だけでなく、社会自体も健康であることは不可欠です。働く人が属する企業体の健全さと日本社会自体さらには人類社会全体が健全で健康であることが必要です。

産業保健に携わる私たちも、働く人とその事業場だけでなく地球的規模での経済システムやその動向にも十分に気を配るべきです。21世紀も22年が経過しました。例え微力であっても、過去の叡智を結集し、可能な限り広く深い視野で産業保健活動に向き合いたいものです。