メールレター 第274号
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≪「さんぽ鹿児島」メールレター≫ 第274号(2026.1)
発行:鹿児島産業保健総合支援センター
副所長 太良木 則孝
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旧年中は格別のご高配を賜り、厚く御礼申し上げます
本年も何卒よろしくお願い申し上げます
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相談員からのメッセージ
職場における “ガスライティング ”
産業保健相談員 餅󠄀原 尚子
(担当分野:カウンセリング)
“職場から、なんとなく自分は干されているのかな~。役に立たないのかな~。アイデアを出しても否定されるし、、、”と、Aさんが相談に来られました。
最近、新聞やネット等で、「ガスライティング(Gaslighting)」という用語を目にするようになりました。これは、単なるハラスメントとは異なり、「ガスライター(個人や組織)」が他者の現実認識を歪ませ、相手を無力化、孤立化することを目的にした心理的操作(精神的虐待)のことを言います。『ガス燈』という映画が語源になったものです。度重なる異変に対する夫の説明に、妻が“自分がおかしくなったのでは”、と疑い始めるという相手の心理状況や人間関係に深刻な影響を及ぼすものとして注目されています。
Aさんによれば、Aさんの上司(ガスライター)は、管理職に対して取り入るのが上手く、一方でAさんをはじめAさんの部下の意見をよく否定します。次第に管理職を含めた組織全体が、温厚で誠実なAさんを否定したり、Aさんに大切な情報を流さなくなりました。
ガスライター(跋扈(ばっこ)する人)は、時間をかけて巧みに、周囲に嘘(事実と嘘を混ぜて)の情報を流し、相手に大切な情報を与えず孤立化させていくので、証拠がなく、非常に巧妙で陰湿なため、周囲も巻き込まれていきます。ガスライターは、他人の功績を掠(かす)め取るなど、あたかも自分の手柄であるかのように振舞い、自己の利益を最大化していきます(自己愛性パーソナリティ障害に近く、パワハラのように、はっきりしない霧の中のガス燈のような状況で勝手に振る舞うのです)。自己愛的で、劣等感、嫉妬心が強く、権威に弱く、権力者に迎合するのが上手です。
対策としては、ガスライターと思われる人と距離をおき、組織の言動を俯瞰的に、客観的にみるように心がけるとよいと思います。また、信頼できる第三者や専門家に相談するなどして、自分自身に自信と誇りをしっかり持ち、冷静に判断できるようにしておくとダメージを軽減できるのです。
産業保健研修会のご案内(1~3月開催分 受付中!)
┏―[ 産業保健研修会の詳細・申込はこちらから ]―――――┓
https://kagoshimas.johas.go.jp/information/h2335
┗――――――――――――――――――――――――――――┛
産業保健研修会の申込方法の変更に関する重要なお知らせです!
お申込み時の個人情報の管理を徹底するため、令和7年4月からFAXでのお申込みを廃止しております。
お申込みフォームもしくはホームページからの手続きとなります。ご理解のほど、よろしくお願い申し上げます。
日医認定産業医(生涯研修も対象)の皆様へ重要なお知らせです。
当センターが実施する研修においてもMAMISのマイページ登録完了が必要です。
詳細は鹿児島県医師会ホームページをご覧ください。
https://www.kagoshima.med.or.jp/doctors/news/4630/
認定医研修会単位につきましては、日本医師会に登録申請を行っており、MAMISマイページへの受講実績の反映は目安として開催日から1か月程度を想定しております。
ご心配をおかけいたしますが、何卒ご理解賜りますよう、よろしくお願い申し上げます。
当センター主催のセミナーのご案内
当センターでは産業保健研修会以外に、事業場向けのセミナーも開催しています。
ホームページにセミナーの専用ページを開設しておりますので、産業保健活動の取組みにお役立てください。
https://kagoshimas.johas.go.jp/information/seminar
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≪再掲≫産業医による産業保健研修会のご案内[土曜日開催]
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講師:
鹿児島産業保健総合支援センター 産業保健相談員(産業医学)
冨宿 明子 先生
紹介:
県内の事業場の産業医として約20年間に渡りご活動されており、労働衛生コンサルタント(保健衛生)としてもご活躍されています。
| 開 催 日 時 |
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|---|
【会場】全て鹿児島県医師会館(鹿児島市中央町8-1)
※詳しくはホームページをご覧ください。
https://kagoshimas.johas.go.jp/information/seminar
▼産業医による産業保健研修会(土曜日開催)申込フォーム(各開催日の前日の午前中まで)
https://ssl.formman.com/t/rtbm/
※こちらからのお申込みによる日医認定産業医の単位取得はできません。
産業医の皆様におかれましては、予めご了承ください。
お知らせ
<鹿児島産業保健総合支援センター>
産業保健に関するご質問・ご相談を受け付けています。
産業医学・メンタルヘルス対策・労働衛生工学等の産業保健に関するご質問・ご相談を受け付けています。ホームページからお気軽にご相談ください。
https://kagoshimas.johas.go.jp/guide
▼「さんぽセンターWebひろば」の専用ページ
https://www.johas.go.jp/Portals/0/sanpocenter/webhiroba.html
治療と仕事の両立支援について
治療と仕事の両立に関するお悩み等について、事業場関係者や産業保健スタッフ、がんなど反復・継続して治療が必要な患者(労働者)やその家族からの相談に、当センターのメンタルヘルス対策・両立支援促進員又は産業保健専門職(保健師)が相談に応じます。両立支援に関する相談、各種支援は無料です。
▼治療と仕事の両立支援(支援内容、相談窓口、申込フォームなど)
https://kagoshimas.johas.go.jp/about/about_category/cat765
医療機関の両立支援(出張)相談窓口につきましては、事前予約の状況等により、窓口業務を中止する可能性がありますので、当センターのホームページで事前に確認いただきますようお願いいたします。
▼「治療と仕事の両立支援」の専用ページ
https://www.ryoritsushien.johas.go.jp/blackjack/
メンタルヘルス対策支援について
当センターのメンタルヘルス対策・両立支援促進員(産業カウンセラーや社会保険労務士など)が事業場に訪問し、職場のメンタルヘルス対策に関する取り組みを無料で支援します。また、事業場訪問以外のご相談(対面・電話・メール等)にも対応いたします。
▼メンタルへルス対策支援(支援内容、申込フォームなど)
https://kagoshimas.johas.go.jp/about/about_category/mental
運動指導等支援について
健康で安心して働ける職場環境の形成を支援するという産業保健の観点から、運動指導等を通じた労働者の健康保持増進について取り組むため、産業保健相談員(健康運動指導士、理学療法士)による個別訪問支援等を実施しています。事業場が行う健康教育等において、是非、ご活用ください。
▼運動指導等支援(支援内容、申込フォーム)
https://kagoshimas.johas.go.jp/about/about_category/undou
地域産業保健センター(地域窓口)について
各地域産業保健センターでは、労働者数50人未満の小規模事業場の事業主や労働者を対象に、健康診断結果の意見聴取、健康相談、長時間労働者や高ストレス者に対する面接指導、保健指導等の産業保健サービスを無料で行っています。
▼地域産業保健センターについて
https://kagoshimas.johas.go.jp/about/about_category/cat638
<労働者健康安全機構情報>
労働者健康安全機構では、労働災害の発生状況や行政のニーズを踏まえ、労災補償政策上重要なテーマや新たな政策課題について、時宜に応じた研究に取り組んでいます。
▼労災疾病等医学研究・開発ページ
https://www.johas.go.jp/kenkyu_kaihatsu/rosaisippei13bunya/tabid/398/Default.aspx
★「脊柱靭帯骨化症」
★「高年齢労働者の転倒災害」
★「妊娠時の食・生活習慣」
★「高血圧性心疾患」
★「脂肪性膵疾患」
★「じん肺」
★「アスベスト」
「治療と仕事の両立支援コーディネーターマニュアル」について
▼両立支援コーディネーターマニュアルはこちら
https://www.johas.go.jp/ryoritsumodel/tabid/1047/Default.aspx
▼「両立支援コーディネーター基礎研修」について
https://www.johas.go.jp/ryoritsumodel/tabid/2126/Default.aspx
<厚生労働省情報>
化学物質による労働災害防止のための新たな規制について
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000099121_00005.html
転倒予防・腰痛予防の取組について
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000111055.html
「高年齢労働者の労働災害防止対策に関する検討会」の報告書を公表
https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_68013.html
職場における熱中症防止対策に係る検討会 第1回資料
https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_66599.html
労働災害動向調査(事業所調査・総合工事業調査)へのご協力をお願いします
https://www.mhlw.go.jp/seisakunitsuite/soshiki/toukei/tp211206-01.html
労働安全衛生法に基づく一般健康診断の検査項目等に関する検討会
第11回資料
https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_67178.html
<鹿児島労働局情報>
鹿児島県内の労働災害発生状況
◯令和7年発生分(12月末)
https://jsite.mhlw.go.jp/kagoshima-roudoukyoku/jirei_toukei/toukei/saigaitoukei_jirei.html
最新の業種別労働災害発生状況
⇒「令和7年における業種別労働災害発生状況」をクリック
2月1日~2月28日は「化学物質管理強調月間」です
<その他情報>
(独)高齢・障害・求職者雇用支援機構(JEED)からのご案内
~「第33回職業リハビリテーション研究・実践発表会」オンデマンド配信のお知らせ~
去る11月に開催した「第33回職業リハビリテーション研究・実践発表会」では、「インクルージョン」の考え方を基盤とした“誰もが誇りを持って働ける環境と人づくり”をテーマとした特別講演や「企業で働く障害者の高齢化」「雇用の質」をテーマとしたパネルディスカッション等を行い、約1,000名の方にご来場いただきました。
特別講演やパネルディスカッションの内容は、これからの障害者雇用のヒントや参考になるお話が満載でした。
このたび、その内容をより多くの方にお届けするため、障害者職業総合センター(NIVR)ホームページに動画や発表資料を掲載しました。ぜひご覧ください。
※ホームページ
https://www.nivr.jeed.go.jp/vr/33kaisai.html
令和7年度難病患者就労支援セミナー(支援者向け)のご案内
【鹿児島県難病相談・支援センター】
医療の進歩により多くの難病の慢性疾患化が進み、疾患の治療を続けながら職業生活を含む普通の日常生活を送ることができる難病患者が増えています。その一方で、難病のある人たちの多くが、就職や仕事を継続する際に、治療と仕事の両立等で困難に直面している現状があります。
本セミナーは支援者や企業等が難病および難病患者の就労についての理解を深め、難病患者へのより良い就労支援が行えるように開催するものです。
| 日時 | 令和8年2月10日(火)14:00~17:00(受付:13:30~) |
|---|---|
| 場所 | ハートピアかごしま 2階 大会議室(鹿児島市小野1丁目1-1) |
| 対象 | 難病患者の雇用に関心のある企業、福祉サービス事業所 難病患者支援を行う医療機関、障害者就業・生活支援センター 行政職員(難病担当者等) 等 |
※詳しくは当センターホームページのお知らせをご覧ください。
https://kagoshimas.johas.go.jp/information/080210-seminar
所長コラム
新年おめでとうございます。鹿児島は清涼な晴天で元旦を迎えました。皆様にも穏やかな和暦令和8年丙午年、西暦2026年21世紀第2四半世紀の開始年の正月を迎えられたことと存じます。新春を言祝ぎ良い1年であることを祈願する時季、「1年の計は元旦にあり」として皆様も各々決意を新たにしたのではと拝察します。
地震や水害に異常気象が相次ぎ、加えて熊のみでなく野生動物の生態も大きく変化し自然環境自体が変動期に入っているような状況です。それらに連動するかのように国際政治の動向も不透明で軍靴の響きも増しています。政治と経済は直接的に連動するので経済動向も先行きが見通せず混迷が増しそうな状況です。
昨年には我が国でも初の女性首相の高市政権が発足しましたが政界の変動は続きそうな気配。エネルギー資源や鉱物資源に乏しい日本は特に国際的な政治経済環境に大きな影響を受けます。既に経済大国とは言えない状態でしかも人口減少社会に入って久しい我が国が経済成長を継続するには、個々の労働生産性の向上が必須。その意味で「馬車馬のように働く」というモットーは午年の今年には時宜に適ったものとの感もします。しかし、日本の労働者の労働時間は世界的にみても決して短くはなくむしろ長い。さらに欧米諸国に先駆けて人口減少社会となり労働人口も減少傾向に歯止めが掛からない状況。であれば、経済成長達成には労働時間当りの生産性向上しか方法はないと言えます。各分野各種の技術革新やAI活用もその方向での進歩が求められます。
その意味でも「メンタルヘルス対策」「治療と仕事の両立支援」「働き方改革」の趣旨は大いに有意義で適切な施策です。しかし各種のガイドラインやマニュアルが政府から相次いで発出され、学会等からも提言されていますがそれらが何処まで周知され理解されているか、疑問もあります。
我々産業保健スタッフはこれらの施策の趣旨を十分に理解し、各事業場の実情に応じて実効性のある対策を専門職のみでなく関連する全ての構成員と協力し智慧を絞って追求し構築することが何よりも肝要です。「金がなければ智慧を出せ」という言葉が今こそ重要。
一つ一つの作業を有意義なものにするためにも無駄や生産性阻害要因となるような作業を極力無くし働く人にとって「働くこと自体が自己実現の手段となる」ような職場環境(作業環境管理、作業管理、健康管理の3管理と労働衛生管理体制、健康教育を加えた5管理)を確立し維持することが産業保健活動の中心的課題です。
産業保健課題に百点満点の回答はあり得ず何点以上が合格という基準もありません。経済状況も労働環境も日々変化することから各種の対策も常に状況に対応する必要があります。そのためには各職場で働く人全てが参加して専門職の意見を参照しながら実施策も常に更新する必要があります。当然のことでもあるPDCAサイクルの反復を常態化し費用を掛けるのではなく智慧を絞ることが強く求められます。一事業体でできることには限りがありますが、できることの積み重ねが未来を創ることを信じています。
本年が働く人全てにとって少しでも良い年になることを祈念として新年の挨拶とします。
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所長コラムを執筆しました草野健様におかれましては本月4日にご逝去されました
ここに生前のご厚誼に心より感謝申し上げます
鹿児島産業保健総合支援センター 職員一同